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2017年10月

2017年10月 9日 (月)

Heliar Vintage Line 50mm F3.5

1900年、フォクトレンダー社のハンス・ハルティング(Hans Harting)は、トリプレットの3枚のうち、
前群と後群を貼り合わせにしたヘリアーを開発しました。さらに3年後には、貼り合わせ面の凹を凸に替え、
改良してダイナーとしましたが、第一次大戦後、ダイナー型を復活する際に、名前をヘリアーに戻しました。
ヘリアーは高級レンズとして知られましたが、同時期に、ライバルのツァイス社が開発したテッサーの方が、
貼り合わせが少なかったこともあり、圧倒的に普及しました。しかし、フォクトレンダー社にとっては、
レガシーなので、日本のコシナ社がフォクトレンダーのブランドを復活した後も、度々復刻してきました。

Heliar_1900color_heliar_3 Colorheliar_2

Heliar (1900)、 Color-Heliar (Dynar) Wikipediaより

クラシカルテイストのオリジナルデザインの外装が採用されたヘリアーが、昨年発売されました。これは、
101年目の2001年に、BESSA T HELIAR 101 YEARS MODELとしてカメラとセットで限定発売された、
沈胴式スクリューマウントのHeliar 50mm F3.5をVMマウントの固定鏡胴にしたもので、最短撮影距離も、
0.7mと短くなり、距離計にも連動します。そして、アメリカのThe Nikon Historical Society特注品の、
BESSA R2S NHS Specialとして限定発売されたモデルの鏡胴を踏襲した素晴らしいデザインです。

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Heliar Vintage Line 50mm F3.5 VM, Voigtländer-Cosina レンズ構成図はコシナのHPより

距離計連動のレンジファインダー用レンズですので、ここは、Leica M10の出番です。もちろんα7IIでも、
周辺画像に問題はありませんが、鏡胴も細まっているので、ライカの方がデザイン的にはマッチしますね。

P1030467
Heliar Vintage Line 50mm F3.5 + Leica M10

明るさは、F3.5と控えめですが、非常にシャープで、豊かさも兼ね備えた味わいを楽しみましょう。
ライバルのテッサーも、三半が名玉ですから、この明るさに控えることは、何かあるのでしょうか。
近所の王子稲荷神社は、広重が江戸名所百景で「王子稲荷の社」として描いた神社ですので、同じ構図で。

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歌川広重「王子稲荷の社」 Wikipediaより

L1009996
Heliar Vintage Line 50mm F3.5 + Leica M10 F5.6 1/60 ISO1600

豊かな色彩感とシャープさがよくわかります。

L1000005
Heliar Vintage Line 50mm F3.5 + Leica M10 F5.6 1/60 ISO2500

F3.5の開放でも、結構ボケの味わいもありますね。

L1009990
Heliar Vintage Line 50mm F3.5 + Leica M10 F3.5 1/60 ISO4000

現代的な写りとオールドらしい写りが共存しているとも言えますね。

L1000014
Heliar Vintage Line 50mm F3.5 + Leica M10 F3.5 1/45 ISO6400

全てJpeg無編集で、サイズ変更のみです。

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2017年10月 1日 (日)

Triplet 78mm F2.8

バブルボケで評判になったトリプレット型レンズの第二弾は、その名もズバリのTriplet 78mm F2.8です。
このレンズは、旧ソ連のミンスク機械工場MMZでプロジェクター用のレンズとして生産されたもので、
絞りとヘリコイドはありません。M42マウントに改造されたものを、eBayで送料込みで6900円程で、
即決落札しました。

P1030466_2 P1030465_2
Triplet 78mm F2.8 M42, MMZ
+ M42 Extension Tube 9mm + M42 Helicoid Adapter 17-31mm + M42 Sony E Slim Adapter

ピント合わせには、M42ヘリコイドアダプターが必要になります。そもそもバブルボケが注目されたのが、
焦点距離100mmのTrioplanだったように、焦点距離が長く遠近感が強い方がバブルボケが出やすいので、
78mmの中望遠のトリプレットも手に入れました。さらに近接撮影ができるように、M42のマクロ用の、
エクステンションチューブ9mmを挟んだので、無限遠から0.65mまでピントを合わせられます。
絞りはないので、開放F2.8のみでの撮影となります。

Dsc01094_2
Triplet 78mm F2.8 + α7II F2.8 1/640 ISO100

光の粒の大きさとピントの外れ具合がちょうどよいと、バブルボケが出てきます。

Dsc01090
Triplet 78mm F2.8 + α7II F2.8 1/1600 ISO100

しかも、このレンズは、バブルボケが少しグルグルするところもありますね。

Dsc01100_2
Triplet 78mm F2.8 + α7II F2.8 1/250 ISO100 (スクエアにトリミング)

バブルの滝が流れていきます。

歪曲収差は見られませんので、今回は、いずれも、JPEG無調整で、トリミングとサイズ変更のみです。
精細感は今ひとつで、ピントはピシッとはきません。フィルター枠がないのでフードもつけられませんが、
レンズは奥まっているので、そのまま撮りました。逆光ではフレアが出やすく、出来上がりは柔らかですね。
50mmのDomiplanでも、ヘリコイドアダプターかエクステンションリングを使えばバブルボケは出るので、
わざわざ中望遠にする必要はないかもしれません。

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