カメラと写真

2017年12月 9日 (土)

Tessar 50mm F2.8, Carl Zeiss Jena

テッサー第三弾は、1958〜61年に製造されたF2.8のM42マウントのアルミ鏡胴のテッサー。
第二弾の三半テッサーが素晴らしかったので、二八も戦後のコーティングバージョンで比較しましょう。

P1030482
Tessar 50mm F2.8, Carl Zeiss Jena + M42-Leica M Adapter
+ Leica M-Sony E Helicoid Adapter + Sony α7II

ヘリコイドアダプターを咬ませることでマクロ撮影も可能になります。Leica M用ではなくて、
M42のヘリコイドアダプターでもよかったのですが、当初は、Leica M10で撮ろうかと思ったので、
この組み合わせになりました。

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Tessar 50mm F2.8, Carl Zeiss Jena + Sony α7II F2.8 1/100 ISO100

Dsc01131_2
Tessar 50mm F2.8, Carl Zeiss Jena + Sony α7II F2.8 1/1250 ISO100

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Tessar 50mm F2.8, Carl Zeiss Jena + Sony α7II F2.8 1/160 ISO100 マクロ撮影

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Tessar T 5cm F3.5, Carl Zeiss Jena

テッサー第二弾は、戦後の1949〜52年に西ドイツのContax用に東ドイツのCarl Zeiss Jenaで生産され、
Tコーティングされた三半、つまりF3.5のテッサーです。レンズの状態がよく、コーティングされており、
そして、何よりF3.5と明るさ控えめで鷹の目のシャープさが際立つレンズです。

P1030470
Tessar T 5cm F3.5, Carl Zeiss Jena + Amadeo Adapter + Leica M10

色合いよく、切れ味もシャープでとてもいい出来ですね。まさに、テッサーの面目躍如です。
それは、三半だからか、それとも、レンズの状態の違いか。

L1000050
Tessar T 5cm F2.8, Carl Zeiss Jena + Leica M10 F5.6 1/60 ISO100

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Tessar T 5cm F2.8, Carl Zeiss Jena + Leica M10 F3.5 1/500 ISO100

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Tessar 5cm F2.8, Carl Zeiss Jena

イギリスのトリプレットに押されていたドイツでは、ツァイス社のパウル・ルドルフ(Paul Rudolph)が、
1899年にプロターの貼り合わせ面を薄い空気間隔に置き換えて、ガラスの選択の自由度を増加させた、
ウナーUnarを開発しました。しかし、ウナーは、4群と空気面が多くなり、コーティングのない時代では、
反射による悪影響が見られました。

Unar
Wikipedia ドイツ語版より

その中、ルドルフは、プロターの後群にある強い集光性のある合わせ面にも利点があることに気づき、
1902年、ウナーの前群にプロターの後群を組み合わせて、テッサーTessarを完成させました。テッサーは、
トリプレットの第3レンズを張り合わせのダブレットに置き換えたものとも言えますが、シンプルながら、
トリプレットの残された欠点であった画面中帯部の残存非点収差を補正しており、そのシャープさから、
鷹の目テッサーと呼ばれ(ドイツ語では、Adlerauge鷲の目)、当時の写真界で一世を風靡しました。

当初、明るさはF6.3でしたが、エルンスト・ヴァンデルスレプ(Ernst Wandersleb)によりF4.5に、さらに、
1930年、ヴィリー・ヴァルター・メルテ(Willy Walter Merté)によりF3.5、F2.8まで改良されました。
テッサーは、F2.8の明るさのレンズとしては、現代に到るまで、非常に多くのカメラに採用され続けた、
レンズ史上に名を残す画期的なレンズとなりました。

Tessar
Wikipedia ドイツ語版より

我が家で一番古いテッサーは、戦前の1937~8年製造の、Carl Zeiss Jena製のTessar 5cm F2.8で、
レンジファインダーカメラのConatax用のものです。

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Tessar 5cm F2.8, Carl Zeiss Jena + Contax II (J 1938)

レンジファインダーのContaxマウントは、内爪と外爪の2種類のレンズ装着方法があり、内爪の場合は、
レンズにヘリコイドリングがなく、カメラのマウント側でピント調節を行うという特殊な仕組みです。
ライカに装着する場合は、カプラーと呼ばれる距離計に連動するヘリコイド機能のあるアダプターが必要で、
複雑な機構のため、かなり高価です。同じマウントを採用する旧ソ連製カメラのキエフのボディーから、
マウント部分のみを取り出した廉価なアダプターもありますが、ベネズエラのAmedeo Muscelli氏が、
自宅の工房で製造する、内爪の50mmレンズ専用のアダプターが最近発売されたので入手してみました。

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Amedeo Zeiss Contax 5cm - Leica M Adapter + Leica M10

このアダプターは、ヘリコイドの回転方向がライカと同じ方向になったフォーカシングレバーがついていて、
コンタックス用レンズを、まるでライカ純正レンズの様に装着することができます。戦前、コンタックスと、
ライカのどちらが優れているかという論争がありましたが、カメラのボディーの信頼性はライカが上でも、
レンズ性能は、コンタックス用のツァイスに軍配が上がりますので、ライカボディーに、ツァイスレンズを
装着する夢のコンビが、50mmの内爪専用とはいえ、まるで純正の様に実現するのはすごいですね。

また、この沈胴式のテッサーは、デザインが秀逸で、いかにもコンタックスという感じで素敵です。
ただ、このレンズ、フードをどのように装着するかよくわかりません。調べてみると、戦前の純正フードは、
何やら折り畳み式の四角いフードで、マウント部分からレンズ全体を覆うようで、ピントや絞りの操作に、
支障をきたすようで実用的ではありません。しかし、フードは必要なので、被せ方式を検討していましたが、
我が家にあったARORA Series VI Lens HoodとAdapter Ring 42mmというハメ込み式のフードが、
テッサーの絞りリングの外側の溝にピッタリはまりました。そして、このフードを差し込むと、何と、
フードを回せば絞りが調整できるのです。純正以上に、メリットのある実用的なフードでした。

P1030477P1030473
ARORA Series VI Lens HoodとAdapter Ring 42mm
            Tessar 5cm F2.8, Carl Zeiss Jena + Amadeo Adapter + Leica M10

さて、この戦前のテッサーで撮影してみると、少し曇りがあるようで、また、逆光にも弱いので、
あまり実用的ではありませんでした。

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Tessar 5cm F2.8, Carl Zeiss Jena + Leica M10 F5.6 1/60 ISO100

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Tessar 5cm F2.8, Carl Zeiss Jena + Leica M10 F2.8 1/750 ISO100

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2017年10月 9日 (月)

Heliar Vintage Line 50mm F3.5

1900年、フォクトレンダー社のハンス・ハルティング(Hans Harting)は、トリプレットの3枚のうち、
前群と後群を貼り合わせにしたヘリアーを開発しました。さらに3年後には、貼り合わせ面の凹を凸に替え、
改良してダイナーとしましたが、第一次大戦後、ダイナー型を復活する際に、名前をヘリアーに戻しました。
ヘリアーは高級レンズとして知られましたが、同時期に、ライバルのツァイス社が開発したテッサーの方が、
貼り合わせが少なかったこともあり、圧倒的に普及しました。しかし、フォクトレンダー社にとっては、
レガシーなので、日本のコシナ社がフォクトレンダーのブランドを復活した後も、度々復刻してきました。

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Heliar (1900)、 Color-Heliar (Dynar) Wikipediaより

クラシカルテイストのオリジナルデザインの外装が採用されたヘリアーが、昨年発売されました。これは、
101年目の2001年に、BESSA T HELIAR 101 YEARS MODELとしてカメラとセットで限定発売された、
沈胴式スクリューマウントのHeliar 50mm F3.5をVMマウントの固定鏡胴にしたもので、最短撮影距離も、
0.7mと短くなり、距離計にも連動します。そして、アメリカのThe Nikon Historical Society特注品の、
BESSA R2S NHS Specialとして限定発売されたモデルの鏡胴を踏襲した素晴らしいデザインです。

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Heliar Vintage Line 50mm F3.5 VM, Voigtländer-Cosina レンズ構成図はコシナのHPより

距離計連動のレンジファインダー用レンズですので、ここは、Leica M10の出番です。もちろんα7IIでも、
周辺画像に問題はありませんが、鏡胴も細まっているので、ライカの方がデザイン的にはマッチしますね。

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Heliar Vintage Line 50mm F3.5 + Leica M10

明るさは、F3.5と控えめですが、非常にシャープで、豊かさも兼ね備えた味わいを楽しみましょう。
ライバルのテッサーも、三半が名玉ですから、この明るさに控えることは、何かあるのでしょうか。
近所の王子稲荷神社は、広重が江戸名所百景で「王子稲荷の社」として描いた神社ですので、同じ構図で。

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歌川広重「王子稲荷の社」 Wikipediaより

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Heliar Vintage Line 50mm F3.5 + Leica M10 F5.6 1/60 ISO1600

豊かな色彩感とシャープさがよくわかります。

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Heliar Vintage Line 50mm F3.5 + Leica M10 F5.6 1/60 ISO2500

F3.5の開放でも、結構ボケの味わいもありますね。

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Heliar Vintage Line 50mm F3.5 + Leica M10 F3.5 1/60 ISO4000

現代的な写りとオールドらしい写りが共存しているとも言えますね。

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Heliar Vintage Line 50mm F3.5 + Leica M10 F3.5 1/45 ISO6400

全てJpeg無編集で、サイズ変更のみです。

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2017年10月 1日 (日)

Triplet 78mm F2.8

バブルボケで評判になったトリプレット型レンズの第二弾は、その名もズバリのTriplet 78mm F2.8です。
このレンズは、旧ソ連のミンスク機械工場MMZでプロジェクター用のレンズとして生産されたもので、
絞りとヘリコイドはありません。M42マウントに改造されたものを、eBayで送料込みで6900円程で、
即決落札しました。

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Triplet 78mm F2.8 M42, MMZ
+ M42 Extension Tube 9mm + M42 Helicoid Adapter 17-31mm + M42 Sony E Slim Adapter

ピント合わせには、M42ヘリコイドアダプターが必要になります。そもそもバブルボケが注目されたのが、
焦点距離100mmのTrioplanだったように、焦点距離が長く遠近感が強い方がバブルボケが出やすいので、
78mmの中望遠のトリプレットも手に入れました。さらに近接撮影ができるように、M42のマクロ用の、
エクステンションチューブ9mmを挟んだので、無限遠から0.65mまでピントを合わせられます。
絞りはないので、開放F2.8のみでの撮影となります。

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Triplet 78mm F2.8 + α7II F2.8 1/640 ISO100

光の粒の大きさとピントの外れ具合がちょうどよいと、バブルボケが出てきます。

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Triplet 78mm F2.8 + α7II F2.8 1/1600 ISO100

しかも、このレンズは、バブルボケが少しグルグルするところもありますね。

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Triplet 78mm F2.8 + α7II F2.8 1/250 ISO100 (スクエアにトリミング)

バブルの滝が流れていきます。

歪曲収差は見られませんので、今回は、いずれも、JPEG無調整で、トリミングとサイズ変更のみです。
精細感は今ひとつで、ピントはピシッとはきません。フィルター枠がないのでフードもつけられませんが、
レンズは奥まっているので、そのまま撮りました。逆光ではフレアが出やすく、出来上がりは柔らかですね。
50mmのDomiplanでも、ヘリコイドアダプターかエクステンションリングを使えばバブルボケは出るので、
わざわざ中望遠にする必要はないかもしれません。

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2017年9月23日 (土)

Triplet / Domiplan 50mm F2.8

1890年、ツァイス社のパウル・ルドルフ(Paul Rudolph)は、低分散高屈折率のバリウムガラスを使い、
球面収差、コマ収差、色収差に加えて、像面湾曲と非点収差を十分に補正したアナスチグマートを発明し、
収差が残っていた古典レンズの時代に別れを告げました。後にProtarと呼ばれた2群4枚のそのレンズは、
しかしながら、あまり普及しませんでした。

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Wikipedia英語版より

それは、1893年、イギリスのクック社のハロルド・デニス・テーラー(Horold Dennis Taylor)が、
トリプレットTripletを発明したからでした。トリプレットは、特別なガラスも使わず、貼り合わせもなく、
凸凹凸の3枚のレンズを離して配置するだけで、二つの色収差と五つのザイデルの収差を補正できるので、
非常に効率的だったのです。その後、この変形や発展形が数多く誕生しましたが、原形でも完成度は高く、
製造コストが安く済むことから、近年まで廉価品に採用されたり、また、中央部の解像力が抜群に高く、
ヌケもよいことから、その設計は多くの望遠レンズにも採用されました。

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Wikipedia英語版より

最近になってトリプレットが注目されるようになったのは、Meyer-Optik Görlitz社のTrioplan 100mm
F2.8で撮影された写真のボケが、シャボン玉の様なバブルになって美しいとの評判が高まったからです。
Meyer-Optik Görlitz社は、1896年に、ドイツのドレスデンの東100キロ、ポーランドとの国境にも近い
ゲルリッツGörlitzで設立され、1913年に最初のトリプレット型のTrioplanの生産を開始し、その後も、
長らくトリプレット型のレンズを製作し続けたレンズメーカーです。戦後の社会主義の東ドイツ時代には、
ツァイス社などと合併させられてペンタコン人民公社の一員となり、レンズ銘もPentaconやPrakticarと
なりましたが、ドイツ再統一後に会社は消滅してしまいました。

Trioplanのバブルボケの評判が高まると共に、中古のTrioplanの価格が高騰、100年目を目前にして、
Meyer-Optik Görlitz社は復活し、現代の技術で再びトリプレット型のTrioplanの生産を開始しました。
そのお値段は、Trioplan 100mm F2.8が€1,499、50mm F2.9が€1,399、35mm F2.8が€1,599です。
バブルボケは確かに美しいのですが、ちょっと値段は高すぎますよね。そこで、探し出してきたのが、
同社が1960年代に製造していたDomiplan 50mm F2.8です。これは、同社のTrioplan 50mm F2.9の
後継モデルですが、すでに同社の全盛期が過ぎた時代の製品で、廉価品として販売されていましたので、
貴重なトリプレットですが、今でも、大変お安く手に入れることができます。

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Domiplan 50mm F2.8 M42, Meyer-Optik Görlitz レンズ構成図は「東ドイツカメラの全貌」より

ただし、この時代の製品は、あまり精巧には作られていないので、様々な不具合も出やすいようで、
今回入手したレンズも、絞りは開放のままで、絞ることができません。ただ、バブルボケを出すには、
開放にする必要がありますから、それが目的ならば、特に問題ありません。今回、ドイツのeBayで、
落札した値段は、不具合があるので、送料込みで2400円ほどでした。Domiplanのもう一つの弱点は、
最短撮影距離が0.75mと、バブルボケを出しやすい近接撮影が不得手なことですが、α7IIに装着する際に、
マウントアダプターをヘリコイド内蔵型にすることによって、簡単に解決できます。

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Domiplan 50mm F2.8 M42 + M42 Helicoid Adapter + M42 Sony E Slim Adapter + α7II

M42マウントですので、バックフォーカスは十分にあり、α7IIでも周辺画像の流れはありませんが、
元々、樽型の歪曲収差がほんの少しあるので、RAW現像時に、一眼レフ用の標準レンズということで、
Summicron-R 50mm F2のレンズプロファイルを適用すると、うまく歪曲収差が補正されました。

Dsc01022
Domiplan 50mm F2.8 M42 + α7II F2.8 1/60 ISO125
(Summicron-R 50mm F2のレンズプロファイル適用)

復刻版の80分の1の値段でも、美しいバブルボケが見られますね。


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2017年9月18日 (月)

α7IIで CONTAX Gレンズを使う

フィルム時代のCONTAX Gレンズも、フルサイズミラーレスのSony α7シリーズの登場によって、
フォーカシング機能付きマウントアダプターを利用すれば、そのままの画角で撮影できる様になりました。
ただ、HologonやBiogonといったバックフォーカスの短い対称型の広角レンズの場合は、
1. 周辺光量落ちが目立つ
2. 周辺が色被りする
3. 周辺画像が流れる
といった問題が発生するようで、Hologon G 16mm F8はサイレントシャッター限定で、かつ、
フィルムとの格差が顕著、Biogon G 21mm F2.8もかなり問題点が目立つようです。

周辺光量落ちと色被りについては、α7シリーズの各モデルによってその程度がかなり異なっているので、
画素数や裏面照射型かどうかというセンサーのテレセントリック特性に依るところが大きいと思いますが、
周辺画像の流れは、斜めに受光すると、センサー前のガラスフィルターによってピント面がズレて、
通常とは逆側に像面湾曲が発生することが原因のようです。

バックフォーカスに余裕のあるダブルガウス型のPlanar G 35mm F2と45mm F2については、
問題は起こらないと思っていたのですが、実際に撮影してみたところ、開放では、若干の周辺光量落ちと、
周辺画像の流れがみられました。これは、程度は少ないながら、やはり、センサー前のガラスフィルターの
影響があると思われます。しかし、さらに驚いたのは樽型の歪曲収差が見られたことです。

Planar35 Planar35_2
Planar G 35mm F2 + Sony α7II  F2 1/400 ISO100 右上隅の等倍

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Planar G 45mm F2 + Sony α7II  F2 1/400 ISO100 右上隅の等倍

そこで、歪曲収差のないのが特徴の対称型広角レンズであるBiogon G 28mm F2.8の場合を見てみると、
なんと、こちらも樽型の歪曲収差が見られます。CONTAX G2でフィルム撮影したものには、もちろん、
歪曲収差はありません。これは、どうしたことでしょう。歪曲収差がないのがBiogonの特徴なのに、
その特徴をα7IIでは活かせないのです。

G2biogon28 7iibiogon28
Biogon G 28mm F2.8 + CONTAX G2 F2.8 と Biogon G 28mm F2.8 + α7II F2.8
G2biogon28_2 7iibiogon28_2
Biogon G 28mm F2.8 + CONTAX G2 F2.8 と Biogon G 28mm F2.8 + α7II F2.8

ここで気が付いたことがありました。α7IIでの撮影では、マウントアダプターを利用していることから、
レンズプロファイル(レンズ補正)が適用されません。そこで、LightroomでRAW現像を行う際、
レンズ構成の設計が近いBiogon ZM 28mm F2.8のレンズプロファイルを適用してRAW現像してみると、
周辺光量落ちと歪曲収差は見事に補正されました。Planar G 35mmと45mmについても、それぞれ、
Color-Skopar VM 35mm F2.5とPlanar ZM 50mm F2のレンズプロファイルを適用すると、
ここまで補正されました。

7iibiogon28_3 7iibiogon28rawzm
Biogon G 28mm F2.8 + α7II F2.8 jpeg と Biogon ZM 28mm F2.8のレンズプロファイル適用

Planar35_3 7iiplanar35rawskopar
Planar G 35mm F2 + α7II F2 jpeg と Color-Skopar VM 35mm F2.5のレンズプロファイル適用

Planar45_3 7iiplanar45rawzm
Planar G 45mm F2 +α7II F2 jpeg と Planar ZM 50mm F2のレンズプロファイル適用

つまり、α7IIとフィルムカメラでは、同じくフルサイズで撮影できるといっても、センサーの特性や、
センサー前のガラスフィルターの存在によって、そもそもの光学的条件が異なってしまうので、
フィルムカメラ用に設計されたレンズは、レンズ毎に適切に補正を掛けなければ、その本来の性能を、
α7IIでは発揮できないのです。そして、周辺光量落ちと歪曲収差は、RAW現像でのレンズプロファイルや、
カメラ内レンズ補正アプリの適用によって補正可能なものの、逆像面湾曲による周辺画像の流れは、
ソフトウェアでは補正できません。

Biogon G 28mm F2.8については、ライカMマウントに改造して、Leica M10にて撮影することで
解決しようと思いますが、α7IIでも大丈夫だと思っていたPlanarの2本については、周辺光量落ちと
歪曲収差はレンズプロファイル適用で補正し、周辺画像の流れは、絞って回避するしかないのでしょうか。
開放は、ボケを求める場合ですから、周辺画像の流れは、気にしないと割り切ればいいのでしょうが、
ここで、ety_oさんより大変興味深い情報が寄せられました。

センサー前のガラスフィルターによる逆像面湾曲を、新たに(正の)像面湾曲を発生させて打ち消せば、
周辺画像の流れはなくなるのではという考えです。戴いた情報によると、焦点距離1500mmの平凸レンズを
レンズフロントに追加することで打ち消せるということですが、そのシグマ光機製の業務用レンズは、
MC仕様で定価8750円(税抜き)とかなり高価で、レンズへの装着もやや面倒な部分もあるので、
ニコンのクローズアップレンズを使う方法を試してみました。

Nikon Close-up Attachment Lens No.0という絶版になった商品ですが、焦点距離は1400mmで、
厚みは7.5mm、シュヴァリエの風景レンズと同じ様に、色消しのダプレットの凸メニスカスレンズです。
メルカリで850円で手に入れた物は、箱にはCマークがありますが、レンズには .c の刻印がないので、
マルチコーティング仕様かどうか不明です。

Closeupno0 Stepup465255
Nikon Close-up Attachment Lens No.0 と Step-up Ring 46mm-52mm、52mm-55mm

フィルター径は52mmなので、Planar G 35mmと45mmには、46mm-52mmのステップアップリングを
噛ませれば装着できます。52mm-55mmのステップアップリングは保護を兼ねたフード代わりにつけます。
通常、クローズアップレンズを装着すると、最短撮影距離が縮み、焦点可能範囲が手前に移ることから、
無限遠のピントが合わなくなるのですが、CONTAX Gレンズの場合は、元々がオートフォーカスなので、
フォーカシング機能のあるマウントアダプターを利用することによって、オーバーインフが可能になるので、
この程度の倍率のクローズアップレンズならば、装着しても無限遠でピントを合わせることが出来ます。
それでは、クローズアップレンズを装着して、レンズプロファイルは適用せずに撮影してみましょう。

Planar35closeup Planar35closeup_2
Planar G 35mm F2 + Nikon Close-up Attachment Lens No.0 + α7II F2 右上隅の等倍
Planar35 Planar35_2
Planar G 35mm F2 + α7II F2 右上隅の等倍

Planar45closeup Planar45closeup_2
Planar G 45mm F2 + Nikon Close-up Attachment Lens No.0 + α7II F2 右上隅の等倍
Planar45 Planar45_2
Planar G 45mm F2 + α7II F2 右上隅の等倍

周辺光量落ちは残りますが、歪曲収差と周辺画像の流れは、開放でもかなり改善されています。
周辺光量だけRAW現像時に修正すれば、良好な画像が得られそうです。つまり、樽型歪曲収差は、
センサー前のガラスフィルターによる逆像面湾曲によって発生していたと考えられますね。
Biogon G 28mm F2.8に装着しても、歪曲収差と周辺画像の流れは改善されています。

Biogon28closeup Biogon28closeup_2
Biogon G 28mm F2.8 + Nikon Close-up Attachment Lens No.0 + α7II F2.8 右上隅の等倍
Biogon28plain Biogon28plain_2
Biogon G 28mm F2.8 + α7II F2.8 右上隅の等倍

クローズアップレンズありで、周辺光量のみ補正した場合と、クローズアップレンズなしで、
レンズプロファイルを適用した場合を比べてみました。クローズアップレンズを使用した方が、
周辺画像の流れがなくて、やはり良い結果になっていますね。(クリックで拡大します)

Biogoncu Biogoncu_2
Biogon G 28mm F2.8 + Nikon Close-up Attachment Lens No.0 + α7II F2.8 と 周辺光量補正

Biogon Biogonzm
Biogon G 28mm F2.8 + α7II F2.8 と Biogon ZM 28mm F2.8のレンズプロファイル適用

実は、シュヴァリエ風に、凸メニスカスレンズであるクローズアップレンズを、リバースリングを使って、
逆向きに装着すると、像面湾曲の修正効果が強まります。Biogon G 28mm F2.8の場合、逆向きの方が、
周辺画像はさらに良くなるのですが、歪曲収差がやや過剰補正されて結果がほんの少し糸巻型になるのと、
アタッチメントが伸びることから少しだけケラれてしまい、絞った時に目立ってしまいます。逆向き装着は、
樽型歪曲収差が目立つPlanar G 45mm F2の方が、ケラレの心配もなく適している様です。

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Biogon G 28mm F2.8 + α7II F2.8 Nikon Close-up Attachment Lens No.0 Reverse Setting

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Planar G 45mm F2 + α7II F2 Nikon Close-up Attachment Lens No.0 Reverse Setting

結局のところ、フィルムカメラ用のレンズをα7IIで利用するときは、周辺での色被りがなかったとしても、
バックフォーカスの短い対称型のレンズに限らず、それぞれ光学特性の変化の影響を考慮する必要があり、
周辺光量落ち、周辺画像の流れ、歪曲収差の程度によって、レンズプロファイルを適用してレンズ補正し、
必要なら、さらに絞って周辺画像の流れを回避するか、または、オーバーインフが可能な場合であれば、
クローズアップレンズを装着して、必要なら周辺光量を補正するといった対応が必要なようです。

そうすると、対応の良し悪しによって出来上がりに大きな差が生じるわけで、レンズ本来の性能とは、
一体何なのか、α7IIでは、よくわからなくなってしまいますねぇ。

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2017年8月20日 (日)

Petzval / Lensbaby Twist 60mm F2.5

シュヴァリエの色消し風景レンズは、球面収差を回避する為に絞り込む必要があり非常に暗かったので、
当時の銀板写真では、屋外でも約30分の露光が必要であり、人物写真を撮るのには適していませんでした。
そこでフランスの国民産業振興協会は、ダゲレオタイプに使う明るいレンズに対して賞金を出すことになり、
ウィーン大学の高等数学のジョセフ・マキシミリアン・ペッツヴァール(Josef Maximilian Petzval)教授は、
オーストリア陸軍砲兵隊の計算部隊を使って、世界で初めて数学的な理論の下、光線の追跡計算を行い、
1840年、ペッツヴァールの人物用レンズ(Petzval portrait)を完成させ、翌年、振興協会に提出しました。

440pxpetzvaltextsvg
Wikipedia英語版より

このレンズは、前玉が色消しの貼り合わせのダブレット、後群は、2枚の間隔を空けた色消しレンズで、
F3.6と、シュヴァリエの風景用レンズに比べ、なんと20倍も明るい画期的なレンズでした。
1842年、国民産業振興協会の選考委員会は、シュヴァリエの可変焦点レンズにプラチナメダルを与え、
ペッツヴァールの人物用レンズには、銀メダルを贈りましたが、前者はその後忘れ去られた一方、
後者の画期的な明るさを超えるレンズは数十年現れず、20世紀に入るまで肖像写真家に使用されました。
また、この構成のレンズは、画角は狭くても口径が明るいことから、映画の映写機用レンズなどとして、
世界各国で最近まで製造され続けていました。

ペッツヴァールレンズは、画面中央付近は開放でも極めて鮮明だったので、人物用には適していましたが、
自身が見出したペッツヴァールの条件を満たしていなかったので、周辺部には収差が残りました。
その為、ぐるぐるボケが出るレンズとして、現代になって逆に珍重されるようになり、同じレンズ構成の、
映写機用レンズをわざわざスチルカメラに取り付けて写真撮影に利用する人も現われました。

こうした動きのなかで、ロモグラフィーLomographyが、ペッツヴァールレンズの復刻版を発売しました。
最初の85mm F2.2のポートレートレンズに加えて、58mm F1.9のボケコントールレンズも出ました。
これらは、真鍮製鏡胴の歴史的デザインで、プレート式の絞り機構を採用しており、なかなか高価です。

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Lomographyが復刻したNew Petzval 85 Art Lens LomographyのHPより

写真レンズの歴史を考える上で、このペッツヴァールレンズは外せないのですが、予算もありますので、
プロジェクターレンズで代用しようかなと考えていたところ、アメリカのレンズベビーLensbabyより、
Twist60という、渦巻くようなユニークな背景のボケ効果が特徴のレンズが出てきました。
レンズ構成図は見つからないのですが、3群4枚のレンズ構成ですから、ほぼペッツヴァール型でしょう。
(英語版のHPに、True to an 1840 design by Joseph Petzvalとの記載がありました。)

P1030460
Lensbaby Twist60 60mm F2.5 EF

P1030462
フィルター径は46mmですので、Contax G Sonnar 90mm F2.8用のフードを取り付けました。

早速、ポートレートを撮ってみると、、、

Dsc00906
Lensbaby Twist 60mm F2.5 + Sony α7II   F2.5 1/60 ISO125

非点収差による素晴らしいぐるぐるボケですね。ペッツヴァール万歳!

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2017年8月19日 (土)

Chevalier Achromat 65mm F1.2

世界最初の市販されたカメラは、1839年に、フランスのジルー商会から発売されたダゲレオタイプカメラ
(daguerréotype)で、そのカメラに使われたのが、凸レンズに凹レンズを貼り合わせて色収差を補正した
シャルル・シュヴァリエ(Charles Chevalier)のダブレットの凸メニスカスレンズでした。

611pxachromatlandscapetextsvg
Wikipedia英語版より

この1群2枚のレンズも、ウォレストンのシングルメニスカスレンズと同じ個人の方が、
ヤフオクで自家製の大口径ソフトフォーカスレンズとして出品されているものを落札しました。

P1030438
Achromat Doublet Meniscus 65mm F1.2 EF

このレンズは、焦点距離が65mmとやや長く、明るさは F1.2と大変明るい大口径で、
ヘリコイドによるフォーカシングは可能なものの、絞り機構はついていません。マウントはCanon EFです。
シュヴァリエのレンズは、ウォレストンと同じように、メニスカスの凹面を光源に向けますが、
今回入手したレンズは、凸面が光源に向いている構成ですので、レンズの向きは逆になります。

絞り機構がないので、Canon EFマウント用の絞り付きのSony Eマウントアダプターを入手しました。
そして、絞り機構付きのマウントアダプターを、レンズの前方にも後方にも取り付けられるように、
レンズ口径の58mmのEFマウント用のリバースリングも入手しました。そして、フード代わりに、
EマウントとEFマウント用のエクステンションチューブも利用しました。

P1030440P1030437
P1030446P1030447

まずは、レンズの後方(センサー側)に絞り機構をいれたバージョンです。

P1030428
EF Mount Extension Tube + 58mm EF Reverse Ring
+ Achromat Doublet Meniscus Lens + EF to Sony E Aperture Mount Adapter

Dsc00874
F2.8 1/8000 ISO100

Dsc00877
F8 1/4000 ISO100

Dsc00880
F22 1/60 ISO100

凸メニスカスの凸面を光源に向けると、像面湾曲が非常に大きくなるので、開放では、周辺が大ボケです。
絞り機構をレンズ後方に入れているので、フルサイズセンサーではアダプターによってケラレてしまいます。
絞っていくと、ケラレもはっきりしてきますが、F22まで絞ると、画像は全体にとてもシャープになります。
しかし、歪曲収差は顕著に現れ、絞りがレンズより後方にある為、糸巻き型になっています。

次は、リバースリングを使って、レンズの前方に絞り機構をいれたバージョンです。

P1030426
E Mount Extension Tube + EF to Sony E Aperture Mount Adapter + 58mm EF Reverse Ring
+ Achromat Doublet Meniscus Lens + EF to Sony E Mount Adapter

Dsc00888
F2.8 1/3200 ISO100

Dsc00891
F8 1/1000 ISO100

Dsc00894
F22 1/15 ISO100

やはり、開放では、像面湾曲により周辺部分は大ボケですが、後方絞りと比べ中心部分はよりシャープです。
また、絞り機構付きアダプターによるケラレは見られません。F22まで絞ると全体がシャープになって、
普通のレンズと遜色がないくらいですが、前方に絞りがあることから、樽型の歪曲収差が見られます。

同じレンズなのに、絞りとレンズの位置関係によって、歪曲収差は糸巻き型か樽型に変わるのですね。
つまり、絞りの前後のレンズのパワーの差によって、歪曲収差が発生するわけですから、
絞りの前後でレンズのパワーが等しい対称型のレンズは、歪曲収差が発生しないことがよくわかります。

しかし、ここはシュヴァリエと同じように、凹面を光源に向けて見たいですよね。
レンズを逆につけるには、リバースリングを使えばよいのですが、レンズのヘリコイドが使えなくなるので、
別途、フォーカシングのために、ヘリコイドアダプターを使う必要があります。
ヘリコイドアダプターは、M42マウントなので、EF-M42のマウントアダプターが必要になりますが、
EFの方がフランジバックが短いので、M42-EFのマウントアダプターはあっても、逆は、普通ありません。
無限遠は使えないマクロ用のマウントアダプターとして、EF-M42のマウントアダプターを見つけました。
(または、58mmのM42マウント用のリバースリングを使う方法もありますね)

P1030442P1030441

それでは、シュヴァリエの色消し風景レンズ(Chevalier Achromat Landscape Lens)バージョンです。

P1030457_2
E Mount Extension Tube + EF to Sony E Aperture Mount Adapter
+ Achromat Doublet Meniscus Lens Reverse Setting + 58mm EF Reverse Ring
+ EF-M42 Mount Adapter + M42 Helicoid Tube + M42 to Sony E Slim Mount Adapter

Dsc00881
F2.8 1/4000 ISO100

Dsc00884
F8 1/1250 ISO100

Dsc00887
F22 1/60 ISO320

全般的に、ウォラストンのメニスカスレンズと同じように、まず開放では、全体に均一でソフトフォーカス、
マウントが光源に向いていることから、少しだけケラレが見られますが、絞っていくとシャープになり、
F22では全体に非常にシャープになります。歪曲収差は、絞りが前方にある為、やはり樽型となっています。

しかし、色消しのないウォラストンと比べるとより精細になっています。
最も絞った写真で、中心から左上の建物の部分を等倍で見てみると、ウォラストンのレンズでは、
虹のような色が見えるのに対し、シュヴァリエの色消しレンズでは、見事に虹が消えています。

Dsc00870Dsc00887
Single Meniscus 38mm F1.8 と Achromat Doublet Meniscus 65mm F1.2の等倍比較

シュヴァリエの色消しメニスカスレンズは、もともと風景用で、絞って使うのが前提でしたので、
絞れば非常によく写ることは確認できました。また、ダブレットの凸メニスカスレンズ1枚ということは、
コダックのベス単のレンズと同じですから、ベス単フード外しに倣って、逆にわざと絞らないことで
ソフトフォーカス効果を狙うこともできますね。

最後に、このレンズの隠れた特徴を生かしたポートレートを二つ。
まずは、被写界深度だけでなく、あえて凸面を光源に向けて像面湾曲による周辺部のボケを利用し、
ボケが均等になるようにスクエアのカットで。

Dsc00900
Achromat Doublet Meniscus 65mm F1.2 + Sony α7II  F2 1/100 ISO100

次は、凹面を光源に向けたシュヴァリエ型ながら、ベス単フード外しに倣って、
絞りを適度に開けてソフトフォーカス効果を狙ったカット。

Dsc00896
Achromat Doublet Meniscus Reverse Setting 65mm F1.2 + Sony α7II  F4 1/320 ISO100

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2017年8月13日 (日)

Wollaston Meniscus 38mm F1.8

ジャンバッティスタ・デッラ・ポルタ(Giambattista della Porta)は、1558年に、
カメラ・オブスキュラのピンホールにレンズ(両凸レンズと思われる)を用いると像が鮮明になると
記述しており、それが、写真レンズの始まりとも言えますが、そのままでは、
現在のカメラにつけても、様々な収差が発生して、鮮明な写真を撮ることはできません。

1804年、イギリスのウィリアム・ハイド・ウォラストン(William Hyde Wollaston)は、
メガネ用に、メニスカスレンズを考案しました。
メニスカスレンズとは、レンズの片面が凸、もう片面が凹になった凹凸レンズで、
二つの面の相対的な曲率によって、凹メニスカスレンズ、凸メニスカスレンズがあります。
ウォラストンは、1812年に、カメラ・オブスキュラにも、凸メニスカスの凹面を光源に向けて、
絞りを前方に配置する形で収差を軽減させ、Periscope Meniscusと名付けました。

493pxwollastonmeniscustextsvg_2
Wikipedia英語版より

個人の方が、1群1枚のシングルメニスカスレンズと、メーカー製汎用レンズのヘリコイドや、
テレコンバーターのマウント、レンズ部品をリサイクルして作った自家製のソフトフォーカスレンズを、
ヤフオクで出品しているものを落札しました。ウォラストンと同じように凹面を光源に向けたレンズ構成で、
前方に絞りが付き、マウントはCanon EFマウントになっています。

P1030456
Single Meniscus 38mm F1.8 EF

P1030446P1030439

先頭には、フード代わりに、Sony Eマウント用のエクステンションチューブの中間チューブ部分を使用、
Canon EF-Sony Eマウントアダプターでα7IIに接続しました。

P1030453

さて、ウォレストンのメニスカスレンズで撮影した結果は?

Dsc00868
1/6400 F2.8 ISO200

開放では、顕著なソフトフォーカスですが、全体に均一な画質

Dsc00869
1/1600 F5.6 ISO200

中間絞りでは、画像がややシャープになりますが、中心と周辺の画質に差が生じます

Dsc00870
1/160 F16 ISO200

F16まで絞ると、中心部は非常にシャープですが、像面湾曲によって周辺に向かって像が流れ、
絞りによって周辺はケラレています。また、絞りが前方にある為、樽型の歪曲収差も見られます。

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