ドイツ自転車旅行

2012年7月 8日 (日)

ドイツ自転車旅行 感想編

12日間のドイツ旅行で、正味8日半、自転車に乗って864km走りました。
当初の目標は、約530kmのMain-Radwegマイン川自転車道を完走することでしたが、
天候にも恵まれて、さらに、ライン川を下り、ラーン川の自転車道も走ることが出来ました。


より大きな地図で Deutschland2012 を表示


ドイツの自転車道は、自転車専用道、自動車道脇の専用道、自動車道上の専用レーン、
歩道上の専用レーン、歩道上で歩行者と混合走行といったパターンがありました。
自転車専用道部分は、とても景色が美しいところも多く、自然や里山の中を走るので素晴らしいです。
自動車道上の専用レーンや、歩道上の専用レーンは、多くの場合は都市の中のケースです。

そして、マイン川自転車道といった、長距離自転車道は、田舎の交通量の少ない一般自動車道も
一部加えてルートが作られています。交通量の多い車道を走るケースは、ほんの少しだけでした。
そもそもは、バラバラに作られいた自転車専用道を、うまく、つなぎ合わせてルートとしているもので、
その鍵は、豊富な表示板の設置と、地図の整備です。

ルート上の分岐点には、ほとんど場合は、自転車道の表示板があって、迷うことはまずありません。
まっすぐ進む場合も、自転車マークの小さな看板が出ているので、ルート上であることを確認出来ます。
また、自転車道の地図やGPSデータも揃っているので、付け合わせれば完璧にルートを取れます。

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このように自転車道の整備には、道路と標識の両方が必要で、特に標識が充実が肝心です。
都市部では、車道の一部の自転車レーンが最も優れていると思いますが、ドイツでも、
歩道上の専用レーンのケースや、歩行者と混合する場合もありました。
この辺りは、歩行者の数にもよると思いますが、その場合は、はっきり標識が出ています。
また、都市部では自転車専用の信号が多くありました。

日本では、自転車問題というと、駅前の放置自転車や、歩道上を暴走する自転車といった、
自転車が加害者となる問題が真っ先に思い浮かんで、ネガティブな印象ですが、
ドイツでは、自転車問題というと、自転車を如何に活用するかというポジティブな問題になります。

自転車に対するドイツ人の意識は、自然環境によい、自分の健康によい、スピードが見物によい、
と非常にポジティブで、ほんとに、老人から学生まで、国民一般に愛好されていました。
長距離自転車道を企画している自治体は、競ってその魅力を高めています。
ホテルも、自転車旅行客を重要な顧客として、ガレージを用意して、Bett+Bikeに加盟しています。
鉄道では、自転車をそのまま載せるのは当たり前で、車両には自転車マークがついていて、
専用のスペースも完備しています。

さて、今回走った3つの自転車道を比べてみると、おもしろいことが分かりました。
五つ星のMain-Radwegは、全体に平坦で、ルートも分かり易く、観光地も多く通り、景色も美しい、
まさに満点の自転車道でした。とくに、専用道区間の美しさは、さすがでした。
Rhein-Radwegは、ドイツ一番の観光地を走るすばらしさがありますが、多くの区間が、国道沿いで、
独立した自転車道ではない点が、弱点でしょう。

Lahn-Radwegは、マイナーな川沿いの田舎のルートながら、四つ星を獲得しています。
やはり、道はやや狭くても、自然環境を満喫できる専用道区間が多いことでポイントが高いのでしょう。
ただ、だれにでもお勧めする訳には行かないのは、半端ではないアップダウンがあることです。
でも、自転車道のガイドでは、アップダウンのある区間は、並行して走っている鉄道に乗るのが吉と、
書いてありました。一駅だけ鉄道に乗って先に進むというお手軽さがいいのですね。

ドイツ自転車旅行を満喫できたのには、色々と事前に準備することも必要でしたが、
ドイツのこうした素晴らしい自転車をとりまく環境があったればこそと実感しました。
自転車生活を満喫できると、人間として、ほんとうに豊かになれます。
日本でも、早く、このような豊かな生活ができるようになるといいですね。

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2012年7月 2日 (月)

ドイツ自転車旅行 第10日 日本へ

LimburgのHotel Nassauer Hofの朝食。

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朝一は日が差していましたが、朝食の頃から小雨。
傘を借りて、もう一度、Limburger Dom大聖堂に行って、内部も見てきました。
後期ロマネスクで、ゴシックの要素が入り始めた頃の様式がよくわかります。
歴史的には、一旦バロック式の内装に改装されたものを、19世紀後半に元に戻したそうです。

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大聖堂の奥には、14世紀に建てられたリンブルグ城があります。
そのお城から大聖堂を後から見ることができます。
塔が曲がって見えるのは、カメラのレンズが悪いのではなく、ほんとに曲がっているからです。

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ホテルに戻って、11時に出発。今日は、日本に帰る日です。
Limburg Hbfリンブルグ中央駅までは1km位です。
雨がパラリと降ってきましたが、濡れる程ではありません。

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帰りの切符も、JALのRail&Flyの切符を、DBの自動販売機で発券しました。
インフォメーションで、自転車用の切符について聞くと、乗車券の種類によっては不要らしいのですが、
Rail&Flyの場合は、自転車一日券€5.00が必要とのことでした。
Regional-Express快速列車には、もちろん、自転車マークが付いていて、そのまま乗せられます。
自転車置き場には、自転車の固定用ベルトもついています。

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Gießenから接続している別の列車が遅れたので、定刻を遅れて12:01に発車。
Frankfurt am Main Hbfフランクルト中央駅までは、約一時間で到着しました。
中央駅から空港駅までは、往きはS-Bahnを利用しましたが、今日は、自転車一日券があるので、
地下のS-Bahnの駅には降りずに、そのまま地上階のホームから発車する列車に乗りました。

さて、今日の最大の課題は、自転車の梱包です。
往きで使った段ボールを預けることが出来ず、捨ててしまったからです。
到着時に聞いた、ターミナル1の到着ロビーのホールBにあるFGSという梱包業者を探しますが、
なかなか見つかりません。花屋のお姉さんに聞いて、あちらだというので行ってみてもありません。
インフォメーションで聞いて、行ってもありません。もう一度、インフォメーションで聞いたら、
担当のおじさんが、丁度非番になるところだったんで、一緒に連れて行ってくれることになりました。

行ってみると、なんと、到着ロビーから税関の中に逆進して入る必要がありました。
インフォメーションのおじさんがセッキュリティカードをかざしてゲートを開けて通ります。
税関の係の人が、何しに来たと尋問しますが、インフォメーションのおじさんは、いいんだ、
と行ってどんどん入ってしまいました。荷物受取所の端にFGSはありましたが、
これじゃあ、一人ではたどり着けませんね。インフォメーションのおじさんに感謝です。

FGSで、この自転車を梱包したいと頼んだところ、残念、自転車用の段ボールは、
さっき、この人に売ったのが最後で、もう残ってないとのこと。
そこには、自転車を仕舞っているお兄さんがいました。コンドル航空に乗るらしいです。
でも、梱包しないと飛行機に乗れないので、何とかして下さいと頼んでも、もうないよとの返事。
さらに食い下がると、事務所に空の段ボールがあるから、自分で梱包するなら使ってもいいよ、
というので、カッターを借りて、段ボールをつなぎ合わせて、梱包することしました。

日本で、段ボール工作をした経験があったので、フレーム用とホイール用と、
それぞれ二つの段ボールをつなぎ合わせて、ちょうど良い大きさに作ることが出来ました。
余りの段ボール代は無料、梱包も自分でやったので無料でした。

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荷物の準備ができたので、空港のスナックで遅い昼食。
ビールは、Krombacher Weizenです。アルコールフリーですが、味はかわりませんよ。

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チェックインでは、特に厳密に大きさを測ったりはせずに、追加料金は取られませんでした。
往復共に、無料で自転車を送ることが出来ましたが、帰りは、ひやひやものでした。
時間に余裕があったので、空港ターミナルの向かいにある駐車場ビルの中にあるスーパーへ。
昔、フランクフルトで一人暮らしをしていた時に、よく来たスーパーです。なぜかって?
ドイツの店舗は、土曜日は午前中までで、午後と日曜日は閉まっています。
平日は仕事ですから、買物は週末。しかし、土曜日は寝坊したい。すると、買物が出来なくなります。
そこで、考えついたのが、空港のスーパー。ここは、土日もオープンしているのです。
となりには、床屋もあって、私の御用達でした。場所は、ホールCに近いところです。

お土産はスーパーで日用品を買って、いよいよ帰国です。
成田に着いたら、段ボールは、ベルトコンベアーから出てきましたが、ダメージもなし。
ホテルのシャトルバスでホテルに戻り、泊めてあったエブリィワゴンに荷物を載せて帰ってきました。

 

Kaepa 1.09km
Avg 12.9km/h Max 22.1km/h
標高 127m Limburg Hbf

 

 

 

 

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2012年7月 1日 (日)

ドイツ自転車旅行 第9日 Limburgへ

Seehotel Maria Laachの朝食。ニシンの酢漬けが絶品でおかわりしてしまいました。

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朝食後も修道院へ。有名なライオンの泉。ホテルの廊下から修道院の真横の眺め。

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朝から天気は、晴れたり曇ったり。のんびりしていたので、出発は11時になってしまいました。
昨日は、湖の北側の山越えのルートでヒルクライムをしてしまいましたが、ホテルにあった地形図を参考に、
南側のルートから帰ることにしました。ここだけ、外輪山が低くなっているので、登りは少しで済みました。

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今日は、一旦Koblenzへ戻り、Lahnラーン川沿いに、Lahn-Radwegを上ることにします。
目標は、これまたロマネスクの大聖堂のあるLimburgですが、出発が遅いのでたどり着くか。

Andernachまでの一般道も、今日は、アップダウンはあるものの、下り基調ですし、
車も少ないので、快適にとばせますが、天気の方は、怪しくなってきました。
Andernachに着くと、ポツリポツリ、城壁の前で、一旦退避したら、ザーと降ってきました。

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素早い判断は正解でした。そばのスタンドでケバブを買うと、すごく大きくてびっくり。
塩辛い味で、今一つ、半分残してしまいました。また、ここの公衆トイレは、€0.50の有料でした。
小一時間ほど雨宿りして、やっと雨が止んだので、再出発。もう、午後1時になってしまいました。
やっと、ライン川に出てきました。Limburgまでたどり着けるでしょうか。

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Koblenzでモーゼル川を渡るときに、町中にロマネスクの教会が見えました。
また、ドイツの角を通るのもつまらないので、町中で教会を探してみましたが、
近くに行くと、教会の塔が見えなくなってしまいます。都会ですね。
たまたま、もっと古そうな教会の前に出てきたので、写真を撮って、ライン川を渡ることにします。
橋もあるのですが、車道になるので、渡し船が出ているので、自転車ごと乗ることにしました。€3.50

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ライン川の右岸を上流に逆上り、Lahnsteinから、Lahn-Radwegに入ります。

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Lahn-Radwegは道は細くなりますが、川沿いを走る専用道で、自然との一体感がある素晴らしい道です。
ADFCの自転車道のランキングでも、四つ星を取っています。
しかし、天気は怪しいまま。路面もところどころ濡れています。

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Bad Emsを通過します。Badというので温泉街で、カジノがあったりする高級保養地で建物が違いますね。

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夕方になってきましたが、さらに進み、Nassauを過ぎると、山越えのヒルクライムとなって人もいません。
遭難すると誰も助けてくれない感じです。と、ガザガザと音がしたと思ったら、ヤギがいました。
さらに登ると、木の切れ間から、川の向こうに古城が見えました。さっと止まって写真撮影。

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まわりは森で、上りが続くと思っていると、いきなり、Kloster Arnsteinアルンシュタイン修道院が、
目の前に現れました。これも、ロマネスクで、色が塗られています。

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山越えの道も、この修道院の為なら、登った甲斐があるというものでした。
修道院の山から下りると、また、ラーン川沿いに自転車道が続きます。

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Obernhofという町に出ました。ここは、ラーン川沿いで唯一の葡萄畑があるワインの町なので、
ここで泊まろうかとも思いましたが、天気がよくなってきたので、先に進むことにしました。
もう、山越えもないと思っていたら、Laurenburgから、200mを越えるヒルクライムが始まりました。
先程、山の上に見えた古城のさらに上まで登らされました。
丘の上に登ると、川沿いとはまた違った広々とした光景が広がっていました。
途中、Radwegの別ルートで上りを一部回避するダートの道がありましたが、
躊躇なくダートを選びました。Continental Grand Prix 4 Seasons 25cなら大丈夫だからです。

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さあ、あとは下りです。相当下がってもまだ下がります。つまり、相当登ったということですね。
Diazにくれば、Limburgは、もう近くです。

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もう、7時近くになりましたが、さらに頑張ります。
すると、畑の向こうの丘の上にLimburger Domリンブルグ大聖堂が見えてきました。

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だんだん、近づいてきます。旧市街に入って、
旧橋の向かいのガイドに出ているGästehausに行くと、閉まっています。
それではと、橋のこちら側(大聖堂側)に戻って、Hotel Nassauer Hofという、
ちょっと上等なホテルにもBett+Bikeの旗があり、聞いてみると、€75.00でした。

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夕食前に、大聖堂を見に行きましたが、もう遅いので中には入れませんでした。
間近からみると、古いロマネスク教会にもかかわらず、創建当時の極彩色に塗られていて不思議な感じ。
日本の古いお寺も、法隆寺みたいに色がなくなっていますが、実は、再建された薬師寺金堂みたいに、
もともとは真っ赤に塗られていました。Limburger Domは、古いのに新しい色の珍しい教会なのです。

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もう、ワインの産地ではありませんから、夕食にはビールです。でも、このホテルのレストランは、
Der Kleine Prinsといって、ミシュランガイドに掲載されているらしいのです。
Prinzじゃなくて、Prinsというのは、この家の名前だからだそうです。
今日は、欧州選手権の決勝戦ですが、もう、ドイツが負けてしまったので、料理を優先しましょう。

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Lammfilet in Olivenzwiebelbett €15.80
ハーブと焼きタマネギの味がしみいでて、子羊の贅沢な肉も柔らかく、Gut!。
ドイツも頑張っている料理。

食後に、旧橋を散策していたら、夕日が差してきました。

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Kaepa 108.90km
Avg 17.6km/h Max 50.1km/h
標高 85m Limburg

 

 

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2012年6月30日 (土)

ドイツ自転車旅行 第8日 Maria Laachへ

Rüdesheimで泊まったWeinhaus Endlichの朝食。

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朝食を食べていたら、ご主人が、今日はどこに行くのかと聞くので、Koblenzと答えると、
こちら側は道路が狭いから、向こう岸を走った方がいいよ、というので、
BingenまでFähreで渡るつもり、と答えると、よろしい、との返事。
船着場には、ライン下りの船が数隻停泊していましたが、その先にFähreが丁度来ていたので、
そのまま走って乗り込むと、すぐに出航。目の前を、ライン下りの船が通り過ぎていきます。€2.30

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今日は、自転車でライン下りをして、Koblenzへ。
そして、Maria Laachという中世の修道院と訪ねるつもりです。

Bingenからは、左岸のRhein-Radwegが続きます。すぐに、Nahe川との分岐に出ますが、いきなり
川の中州には、Mäuseturmねずみ塔、向こう岸には、Ruine Ehrenfelsエーレンフェルス城址が見えます。

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最初は、自転車道は、川と鉄道の間で、とても雰囲気がよく、次から次へと古城が現れます。
写真を撮る為に停車するのが、走りとしてはもったいないですが、仕方ありません。
Burg Rheinsteinラインシュタイン城、Burg Reichensteinライヒェンシュタイン城と、
よく似た名前の古城が続きます。

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Bacharachを過ぎると、国道脇の歩道上に区分された自転車道になり、車の音がうるさくなりますが、
この美しく、ロマンチックなライン川の景色を見ていれば、文句は言えません。
とすると、アッと言う間に、Burg Pfalzgrafensteinプファルツ城と、
背後に、Burg Gutenfelsグーテンフェルス城が見えてきました。
危なく、通り過ぎてしまうところでした。

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Schönbergシェーンベルク城を見ながら、お年寄りの自転車隊が通過してきます。
下から登ってくるのですからすごいですね。荷物は、ツアーの車に載せているのでしょうか。
お城のふもとのガソリンスタンドで水分補給です。お店が少ないので貴重です。

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ローレライは、岩の下の方が工事中。いつも、思うのですが、どうして有名なんでしょう。
あまり、いい写真にならなかったので、先に進むと、Burg Mausねずみ城が見えてきました。
自転車道は、この様に、歩道上に区分してあります。

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Boppardで用足しとゼンメルジャムの昼食。さらに、ひと頑張りするとKoblenzに出ました。
ライン川とモーゼル川の分岐点が、Deutsches Eckドイツの角です。

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景色のよいライン下りはここまで。Maria Laachへ行くには、まず、Andernachという町まで行きますが、
さらにRhein-Radwegを北上すると、工場地帯等も出てきます。
ところが、通りすがりのAndernachの旧市街に入ると、大規模な古城が現れてきました。
さらに、進むと、今度は、ロマネスクのMariendomマリア大聖堂が現れて、びっくりです。

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Andernachからは、自転車道から離れて、一般道を走って、Maria Laachを目指します。
町から離れた畑の中の片側一車線の道路を、時速100キロ位ですっ飛ばす自動車と走るのは、
ちょっと怖いですが、ほとんどの車はよけて走ってくれますので、実際はあまり危険ではありません。
しかし、長い登り坂です。道路の行き先表示でMaria LaachがNickenichという村の方角を指していたので、
湖の北側からのルートを取ることにしました。しかし、このルートは山越えのルートでした。
100km以上走ってきたところで、5%以上の勾配が3kmも続き、これは、もうヘトヘトヘトです。
まだか、まだか、と何回思ったことか。なんとか頂上にでると、あとは、4kmのダウンヒル。
しかし、なかなか湖は見えてきません。

湖が見えたと思ったら、すぐに目の前にKloster Maria Laachマリア・ラーハ修道院が現れました。
修道院のとなりに、Seehotel Maria Laachがあります。高級リゾートホテルですが、Bett+Bike印です。
部屋を聞いた所、独り部屋ならあるとのことで、結構混んでいるみたいでした。お値段は、€95.00。

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天気は、曇りで、時々数十秒日が差すという感じで、光の具合をみながら写真を撮りますが、
カメラを構えると曇ってしまうというタイミングで、なかなかむずかしかったです。

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マリア・ラーハは、ラーハ湖のほとりに建つ修道院で、湖畔には修道院とその付属施設しかありません。
そして、ラーハ湖は火口湖で、まわりはすべて外輪山に囲まれています。
なので、360度すべて山しか見えず、修道院とその付属施設しかありませんから、とても神秘的です。
夕食は、ホテルのテラスで、ラーハ湖で獲れた鱒(シナノユキマス)を食べました。

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Gebratene Filets von Laacher Silberfelchen €25.50
大きな魚で、白身で柔らかい。
マスの一種だが、骨はなく、皮がパリッと焼いてあり、とてもおいしい。
野菜たっぷりのクリームソース。ライスもパラパラでいい。
ミニトマトを揚げているのも、甘味が出て良い。
ドイツでこれだけ繊細な料理を食べられ満足。

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2008er Saar Riesling QbA Weingut Reverchon KG, Konz-Filzen 0.1ℓ €2.90
やや薄い黄金色。
Fruchtigな中庸な香り。
味に苦味、酸味、ほんの少しカラメルのような熟成味がからみ合う。
Rieslingとしては、やや酸が弱いか。
甘辛の表示はないが、halbtrocken位。

2011er Ahr Ahrweiler Klosterberg Riesling QbA trocken Dagernova Weinmanufuktur, Bad Neuenahr 0.1ℓ €3.10
やや薄い黄金色。
非常に特徴的なハーブの香りが強い。
このハーブの味が、若い新鮮さと、しっかりと厚みのある酸のボディーに包まれ、
しっかりした骨格があるいいワイン。

2009er Mittelrhein Riesling Spätlese trocken Weingut Toni Jost, Bacharach 0.1ℓ €4.90
ほんの少し濃い黄金色。
熟成したカラメル香。香りに水っぽいところもある。
中口にも水っぽいところがあるが、ミネラルの味が非常に強く、
苦味、渋味やその他の要素がしみじみと出てくる。
後口は、甘さのかけらもない辛口で締めている。
Rieslingの華やかさはないが、土地から生まれる生命の味わいがすごい。
時間が経つと、カラメル香が立ってくる。

2010er Ahrweiler Klosterberg Spätburgunder "Edelserie" QbA trocken Weingut Brogsieer, Grafschft 0.1ℓ €4.40
紫ながら完全に若い色ではない、十分にブルゴーニュの色。
ピノ・ノワールの様な土の香りがすばらしく立つ。
ベリー系ではなく、ハーブ系の強い香り、タンニンも感じられる香り、
ここまで深いドイツワインの香りは今までない、ブルゴーニュのPremier Cruの世界。
味は、ハーブの辛味、苦味が強く、果実味は表には出てこない。
後口に少し酸味、十分赤ワインの料理に合わせられる。
ドイツ的要素もすこし残っている。

 

Kaepa 106.27km
Avg 17.9km/h Max 41.7km/h
標高 310m Maria Laach

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2012年6月29日 (金)

ドイツ自転車旅行 第7日 Rüdesheimへ

HochheimのHotel Weingut Duchmannの朝食。

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朝食前には、雷が鳴って雨がザーザー。今日は走れないかなという朝。
しかし、ここまで順調に走ってきたので、あせりはありません。
朝食が終わると、雨も止んで、だんだん晴れてきました。
路面が乾いたら出発しましょう。

10時に出発。まずは、Main-Radegの終点のMainzを目指します。

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雨の上がったHochheimの町。
Mainzまでのルートはダートが多く、ところどころぬかるみになっていますが、
かなりの部分は乾いているので、走行には問題はなさそうです。
途中、Umleitungまわり道の標識が出ていました。

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まわり道になると、黄色い標識がずっと出続けるので、迷うことなく進むことができます。
そして、いつの間にか、ライン川に出てきました。遠くに、MainzのDom大聖堂が見えます。
こちらも、半分工事中でがっかり。

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ライン川に架かる橋を渡って、左岸のMainzの町へ到着。Main-Radwegを完走しました。
天気にも恵まれて、当初の目的はクリアできました。
でも、まだ、日程の余裕がありますので、どこに行きましょうか。
折角、ライン川に出たので、ラインガウのワイン産地を巡って、ライン下りの古城巡りをしましょう。
今日は、ラインガウの名産地で、ライン下りの起点でもあるRüdesheimへ向かいます。

Rhein-Radwegは、左岸、つまり、Mainz側なので、そのまま、町中の歩道の一部の自転車道を通って、
西に向かいます。Mainzも比較的大きな都市なので、しばらくは、町中の走行です。
しかし、ワインの名産地のラインガウは、右岸(北岸)ですから、ライン川を渡らなくてはなりません。
ライン川は大河ですから、マイン川にように、沢山橋が架かっている訳ではありませんので、
Fähreフェリーで渡らなければなりません。地図に出ているフェリー乗り場を目指します。

予定のBudenheimに行ったら、土日だけの運行とのこと。しようがありません、次のフェリーを目指します。
Heidenfahrtには、フェリーの姿もありません。近所の人に聞くと、Bingenまで行かなくてはないそうです。
Bingenは、Rüdesheimの対岸で、ラインガウもおしまいですから、完全に行き過ぎです。
Mainzで左岸に渡ったのは失敗だったかもしれません。

とにかく進んで行くと、堤防が見えてきました。
マイン川には堤防はありませんでしたが、ライン川には堤防があるようです。

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地図には、その先に、またフェリーが出ています。駄目もとで行ってみましょう。
Ingelheimの町に入ると、車が多くなってきました。フェリーの看板もあります。
Bingenまで行かなくてもフェリーはありました。すこし行き過ぎ感はありましたが、まあ、いいでしょう。

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フェリー(€2.30)は、川に沈んでいる中州を避けながら航行して、Oestrich-Winkelに着きました。
右岸の川沿いの自転車道は、Bikelineの地図では、ダートの筈ですが、舗装されていました。
一旦、Oestrich-Winkelからは、ライン川を逆上って、Hattenheimに向かいます。
途中、昔のクレーンがありました。

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お昼の時間になってきましたが、今日は、ゼンメルジャムを作っていませんので、どこかで食事です。
せっかくここまできたので、Hattenheimからヒルクライムをして、
Kloster Eberbachエバーバッハ修道院まで、がんばりましょう。ドイツワインの聖地ですからね。
Kiedrichから向かえば、坂は楽だったかもしれませんが、遠回りになるので、直登しました。

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ヒルクライムしている時から、空が暗くなってきていましたが、
昼食を取っていると、雷が鳴って雨がザーザー降ってきました。
しばらく、ここで雨宿りです。自転車は木の下に置いておきました。

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2010er Kloster Eberbach Riesling feinherb Hessische Weingüter 0.2ℓ €4.30
最初の一口には、ビンの残り方の問題か、やや熟成し過ぎた味と香りがしたが、
二口目からはなくなって、華やかさを持ちながら酸が十分強い、
しっかりしたボディーを保ったスケールの大きいワイン。
辛口に振っていないので、華やかさと酸味のバランスで
ドイツワインの一つのスタイルとして確立させている。

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Pfifferling Nudeln €15.80
アンズタケのヌードル。
クリームソースにからまったきのこが、プリッとしていて、歯ごたえがあっておいしい。
トルテッリもいい、昼食には抜群の味。

かなりの雨でしたが、3時過ぎには雨も止みました。自転車は、少し拭く程度の濡れで済みました。
修道院の直ぐ下には、Steinbergerの畑があります。まわりが壁に囲まれている特別な畑です。
修道院から移った新しい醸造所らしき建物も出来ていて、週末なら見学もできそうです。

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天気は晴れてきました。先程の、嵐が嘘のようです。
畑の中を進むと、右手にSchloß Vollradsが、Schloß Johannisbergerが、次々と現れます。

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国立ワイン大学があるGeisenheimは新しい町だったので通過して、Rüdesheimで泊まることにしましょう。
ぐるりと旧市街を一周して、Marktplatz市場広場のそばの、WeinhausにZimmerfreiの看板があったので
空室を聞いてみると、何と観光地にもかかわらず、€40.00とのこと。但し、テレビとドライヤーはなし。

夕食は、有名なDrosselgasseという飲み屋街に観光客気分で出かけました。
どの店もドイツ歌謡のバンドの生演奏でうるさいのですが、看板にSpargel白アスパラが出ていた
Drosselhofで食べました。実は白アスパラのシーズンは終了しているので、ドイツ産はない筈。
外国産か、売れ残りなのか、、、

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2011er Rüdesheimer Bischofsberg Riesling QbA trocken Herbert Philipp 0.25ℓ €5.00
レーマーグラスに入っている昔のスタイル。観光客向け?
やや薄い黄金色。
香りが分かりにくい。
ボディーはやや軽目、酸味も強くない。
華やかでもないし、ハーブの要素もない。
昔のtrockenの典型。やや粉っぽい味は、なつかしいとも言える(皮肉)。

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Spargel mit Rumpsteak und Kartoffeln €22.50
細いし、色も悪いが、でも、やっぱりSpargel。
Rumpは、揚げているくらいに火が通っている。

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2011er Rheingauer Spätburgunder trocken Fritz Allendorf 0.25ℓ €5.00
色は、レーマーグラスだと分かりにくいが、濃くはない。
trockenといっても、ねっとりした、酸味の弱いボディーで、
微妙な甘味とフルーティーさは正にこれまでのドイツの赤。

さすがに、ワインの産地といっても、観光客向けのお店だと、こんな感じになってしまいますね。
でも、伝統的なドイツワインも残っているのが確認できたことは意味があります。
町をぶらぶら歩きながら宿に戻ってくると、目の前のMarktplatzにWeinstandワインスタンドが出ています。
こちらも観光客向けだろうと思いましたが、ワインリストを見てみると、成分表示まである本格派。
これは、試してみるしかありません。

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2007er Rüdesheimer Bischofsberg Riesling Kabinett feinherb Weingut Johannes Prasser 0.1ℓ €1.30
11.5% vol 11.9g/l RZ 8.3g/l WS RZ:残糖 WS:酸
やや薄い黄金色。
香りはほんのり。
味はしっかりしたボディーに、酸味が支配していながら、果実の緑の要素(ハーブ)が広がっていく。
非常にわずかだが、貴腐的な甘味、苦味も酸の中に感じられ、奥行きは深い。
後口は、Rieslingの酸味がピシッと力強く締めくくる。
2007年なのに、年をとった弱さはまったくなく、酸は若々しい。

2009er Rüdesheimer Berg Rottland Ehrenfelser Spätlese trocken Weingut Johannes Prasser 0.1ℓ €1.80
12.5% vol 0.9g/l Z 5.3 g/l WS
Ehrenfelserは、RieslingとSilvanerをガイゼンハイムで掛け合せた新種。
薄くない黄金色。
とてもFruchtigな香り、酸味と華やか香り。
しょっぱい味がするのは、Spätlese trocken。
華やかさと、ほんの少しの甘味もあるが、中口からは厚みのあるボディーが支配。
Rieslingの様な切れる酸味はない。
Spätleseなのだから、この厚みは当然だが、厚いボディーが強過ぎない酸味の中にある。

2003er Johannisberger Vogelsang Riesling Auslese Weingut Johannes Prasser 0.1ℓ €1.2.50
11.0% vol 48.7 g/l RZ 6.6 g/l WS
ほんの少し赤味が感じられる黄金色。Ausleseとしては濃くはない。
エレガントなちょっと粉っぽい甘いRieslingのふくよかな香り。
フルにまっすぐに甘口のRiesling。
あんずの様な酸味を伴なった甘味。
貴腐香味はないが、赤黄色と味が合っている王道の味。
すごいところは、後口は酸味によって支配されていること。
こんな、力強く切れるAusleseがあったか。
そして、その酸味には、苦味を伴ったハーブの味がじっくりと残っている。

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1993er Rüdesheimer Bischfsberg Ehrenfelser Trockenbeerenauslese Weingut Johannes Prasser 0.05ℓ €7.00
13.5% vol 12.6 g/l RZ 8.9g/l WS
赤味を帯びた黄金色、あんず色。
あんずの香り、ふくよかな酸味。
こりゃすごいTrockenbeerenauslese。
歯が溶けてしまいそうな甘味と共に、深い酸味がジーンと残る。
あんずの味の中に、トロリとした重厚な甘味とFruchtigな果実味が共に現れ姿がくずれない。
口に含めば、どこまでも深く染み入る。
苦味もあるし、酸味もあるし、渋味もあるが、甘味がそれらに覆いかぶさって、次の次元へ連れて行く。
後口は、苦味も奥深く残り、強烈な甘味と酸味が脳天を突き抜けていく。

いやはや、Rüdesheimの夜は、すばらしいワインでの締めくくりとなりました。

 

Kaepa 59.82km
Avg 16.0km/h Max 43.7km/h
標高 90m Rüdesheim

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2012年6月28日 (木)

ドイツ自転車旅行 第6日 Hochheimへ

GroßheubachのHotel Rosenbuschの朝食。

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町を出ると、またまたホテルの様なクルーズ船が、マイン川を優雅に通って行きました。

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今日の目的地は、ズバリ、Hochheimホッホハイムです。
マイン川に面した、唯一のRheingauラインガウワインの産地です。
今日もロングライドになりますが、天気は朝から晴れていて、バッチリです。

午前中は、元気もあって調子もよく、ドンドン進んで行きます。
途中、景色のすばらしいところは、もう当たり前、工場の裏のルートを走るとガッカリという贅沢な心境。
日本では、自転車道があるだけで、感激するのですけど。だいぶ、ちがいますねぇー。

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Aschaffenburgの手前では、森の中を走っていきました。
そして、Aschaffenburgの橋の上では、自転車乗りの老人が川を眺めていました。

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50km走って、Seligenstadtというところに着きました。ちょうど、昼食どきです。
朝食時に作ったゼンメルジャムを食べて、修道院やお城の写真を撮って、また出発です。

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フランクフルトが近づいているのですが、まだ、こんなのどかな景色です。

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いよいよ、フランクフルトの摩天楼が見えてきましたが、マイン川沿いの自転車道は続きます。
左岸(南岸)を走るので、フランクフルトという大都会の中でも公園の中の道なので、景色はいいです。

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フランクフルトを一気に通過して、さらに先に進みます。大都会といっても、ドイツの都市は小さいですね。
アウトバーンをくぐってHöchstの対岸辺りまで来ると、川沿いから離れて、内陸にルートを取るのですが、
このあたりは、ルート表示が少なくなって、地図とGPSを頼りに走ることになりました。
アウトバーンのインターチェンジを通り抜けるのに、ぐるぐる回って、一体どこを走っているのか、
分からなくなってきました。結局、ルートから外れてしまいましたが、GPSを頼りにルートに復帰しました。

橋を渡ってHattersheimに来ると、再びルート表示の看板が普通になりました。
インターチェンジを通り抜けるのはかなり複雑な道順だったので、
遠回りでも単純なルートに変更した可能性はあります。

さて、今日も、120km越えになってきたぞーという時、自転車道が、急にガタガタになってきました。
走りにくいなーと思ったら、いきなり、葡萄畑の中。やったー、Hochheimも近いぞー。

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Hochheimという位で、町は、高い丘の上。最後のヒルクライムを頑張ると、町の中心街に、
目指すHotel Weingut Duchmannがありました。部屋もあって、今日は、風呂付きでした。€48.50

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ヒルクライムで喉がかわいので、お風呂の前に、Radlerを一杯。€3.00

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Radlerというのは、自転車乗りという意味で、ビールをサイダーで割った、甘味と苦味のある飲み物です。
そうしていると、雨がポツリ、夕食事には、雷が鳴って、風も強まりザーッと雨が本格的に降ってきました。
今日も、天気はぎりぎりセーフだったようです。

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Schnizel Winzer Art belegt mit Weintrauben, überbacken mit Spundekäs €9.50
ジャガイモがふわっとしていて、油っこくなくおいしい。
豚のカツは、クリームの上に葡萄の実。さすがに、ホッホハイムの農民風。
カツの衣と、クリームと、ほんの少しだけ甘い葡萄の実からプリュッと汁が出てきて絡み合う味は、
とてもおいしい。これは、大当たり。

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2009er Hochheimer Hölle Riesling Kabinett trocken Weingut Chr. Duchmann 0.1ℓ €1.00
やや薄い黄金色。
酸味豊かな香りで、甘味の要素はない。
Rieslingのやや押し殺した様な、しっかりはしているが華やかさはない香り。(trockenの為)
中口には、焦げたカラメルの苦が甘さがあり、ボディーの大きさはある。
後口は、強い酸が支配してまとめる。後口の最後まで切れていて、酸味は何にも負けずすごい。

2009er Hochheim CLASSIC Riesling QbA Weingut Chr. Duchmann 0.1ℓ €1.10
やや薄い黄金色。
やや甘い香りもするが少しだけ。
非常にわずかにFruchtigな甘味の影が見えるが、
中口以降は、厚みのある酸に支配されて、甘さの余韻はない。

2008er Hochheimer Stielwieg Riesling Kabinett Lieblich 0.1ℓ €1.00
やや薄い黄金色ながらすこし濃い。
Fruchtigな甘い香り。
非常に強い甘味が、わずかな酸とからみ合って、昔のドイツワインのスタイル。
Kabinettとしては、とてもかわいくまとまっていて、Spätleseにも負けていない全体観がある。
料理には合わないが、昔を懐かしむワイン。
ワイン単独で味わう性格。

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2010er Hochheimer Stein Riesling QbA feinherb Weingut Chr. Duchmann 0.1ℓ €1.30
薄くない黄金色。
とても豊かな香りがいつまでも香る。
ハーブの味と酸味でしっかりしたボディー。
料理にご機嫌に合う。
trockenの押し殺した様な酸の世界とちがって、
甘さ以外の葡萄の要素(ハーブ)を出してみるということか。
trockenの弱点を克服した、味のあるtrocken。
ドイツワインの生きる道がここにある。

2007er Hochheimer Hofmeister Spätburgunder Weißherbst halbtrocken Weingut Chr. Duchmann 0.1ℓ €1.30
ロゼといっても、色のついている白ワイン。
ドイツの白の世界の中で、少し甘味も残る程度で全体としては、辛口にまとまっている。
フランケンの非常に深いSpätburgunderの赤の世界を知ってしまうと、物足りない。

 

Kaepa 125.77km
Avg 19.6km/h Max 33.8km/h
標高 125m Hochheim

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2012年6月27日 (水)

ドイツ自転車旅行 第5日 Miltenbergへ

ErlabrunnのHotel Meisnerhofの朝食。卵料理は、ひとりづつ作ってくれました。

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さて、ここから北上すると、一旦、ワインの産地から出てしまいます。
次の産地は、Wertheimの先辺り。マイン川に面していないところにも葡萄畑はあるようで、
有名なCastelも川からは離れているので、今回は、寄れません。残念。
今日の目的地は、WertheimからMiltenbergの辺り。
Miltenbergの手前のBürgstadtという小さな村は、赤ワインの村らしいので、一つの候補です。

今日も、天気がよくて快適です。天気予報は、良い方に外れているようですね。

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Karlstadtという大手デパートと同じ名前の町に来ても、まだ葡萄畑が広がっています。
きのうのうちに、もう少し走っておけばよかったかなーとも思いましたが、
昨日のホテルはとてもよかったので後悔はしません。

Karlstadtでは、古城が見えてきました。

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ここでも、クルーズ客船がとまっています。
よく見ると、きのうWipfeldでフェリーに乗る時に通っていた船です。
船と自転車はペースが同じなのですね。

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KarstadtとGemündenの町で橋を渡って、右岸、左岸へ。
Lohrの町で、50kmになったので、昼食にしましょう。でも、その前に、用足しも。
GarminのGPSにインストールしてある無料のドイツ自転車道地図には、POIとして様々なデータがあり、
その中にトイレもありますので、探してみると、あります、あります。
橋を渡って旧市街に出て、橋のたもとにあるようです。
旧市街は、とてもきれいで絵になる町です。寄り道して正解でした。

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再び旧市街の対岸にもどり公園で昼食。ゼンメルを食べます。

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今日は、結構距離を走らなくてはならないので、効率的に走る必要がありますが、今のところ順調です。
Neustadt(新しい町という意味)という古い町が対岸に見えました。

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天気は、晴れたり曇ったりとなってきましたが、雨にはならなそうな感じです。
Wertheimが近づくと、葡萄畑も見えてきましたが、すぐになくなってしまいます。
Wertheimの古城の下には、また別のクルーズ船が停泊しています。

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自転車道を走っていると、突然、古城等が姿を現しますが、ちょっと先に進むと、
見えなくなってしまうことも結構あるので、見つけたら、すかさず停車して写真を撮らねばなりません。

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120km近く走って、Miltenbergの手前の小さな町のBürgstadtに入ってきました。
泊まるところを探していると、今日からお祭りの看板が。これは、ラッキー。
ガイドに出ているホテルに着くと、今日は休業。向かいにも、もう一軒あるので、行ってみると満室。
そうか、お祭りだから、かえって駄目なのか。アンラッキー。
明日も長距離走る予定なので、なるべく今日元気なうちに走っておこうと、次の町へ。

Miltenbergは、この辺では大きな町で、多分船で来たのか外国人の観光客も居たけれども、
大きな町よりは、小さな町がよいかと、さらに次の町へ。
しかし、ここで、地図とルートが微妙に違っているのに気が付きました。
標識を見落としていました。国道沿いに橋を渡るルートがよくわからず、車道に出てしまいました。
これは失敗。でも戻れないので、本来の自転車道とは反対車線側の歩道部分を通って橋を渡りました。
人は歩いていなかったので問題なさそうですが、120km以上走って、注意力が低下しているようです。

ここは、慎重に走らなくてはと気持ちを引き締めて、Großheubachの町に入ります。
ガイドに出ているHotel Rosenbuschの行先表示の看板が見えたので、それに従ってホテルに到着。
部屋も空いていて、安心しました。€48.00
今日は、130kmというロングライドになりました。

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2011er Großheubacher Bischofsberg Müller-Thurgau QbA trocken aus eigenem Anbau 0.125ℓ €1.80
やや薄い黄金色。
Fruchtig。華やか過ぎないおとなしいが花の香りがよく出ている。
ボディーはしっかり。酸味あって、力強いボディーで後口まですっきり。
Müller-Thurgauとしては、とてもいい出来で、trockenとして型くずれしていない。

2011er Großheubach Silvaner QbA trocken Weinbau Münch 0.125ℓ €1.80
薄くはない黄金色。
Fruchtig。華やかな香り。
酸味がしっかりしていて、草の様な、しっかりしたボディーを作る。
後口も、ほんの少しの苦味があって、全体に力強い。
Müller-Thurgauよりも、より酸味が強い。

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2011er Großheubach Schwarzriesling Blanc de Noir QbA trocken Weingut Harald Wolz 0.125ℓ €2.10
黄金色。
香りは高くない。
飲み口は、酸味が第一に出てくるが、
中口から後口は、ふくよかなハーブ、苦味、甘味が混ざった複雑な味わい。
後口に酸味が戻ってくる。
ボディーの重さは中くらいながら、全体的には酸味によりカッチリしている。
Rieslingの様な華やかさはないが、逆に渋目の重厚な味わいが大きさを感じる。
つまり、Eleganceとtrockenの力強さがうまくバランスしている。

2010er Großheubach Spätburgunder QbA trocken Weinhaus Kampf 0.125ℓ €2.10
濃いガーネット色。
非常に豊かな鉄の様な重厚な芯の強い香りが、ドイツワインとは思えない程強く立ち上がる。
全く甘味の影もないtrocken。ブルゴーニュ的なピノ・ノワールの渋味と酸味を感じる。
ベリーの要素はないから、Grand Cruとは言えないが、この鉄の味が一貫していて、
下手な村名ワインのガタガタブルゴーニュよりも上、Premier Cruに匹敵する。
大したドイツワイン。但し、Wurstには合わない。

2010er Großheubach Riesling QbA trocken Kremers Winzerhof 0.125ℓ €1.90
黄金色。
すっきりした高貴なRieslingの香り。ほんの少しの辛味と酸味の香り。貴腐香はない。
飲み口から、強烈な酸味、酸味がRieslingの命と主張している。
中口から後口まで、すべてが酸味。酸味以外なにもない。
新鮮でほとばしる酸味が涙が出る程にどこまでも続く。

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fränkische Zipfel €6.80
マギーのようなコンソメで茹でたWurstソーセージ。おいしい。ホースラディッシュもいい。
ただし、Spätburgunderには合わない。

 

Kaepa 131.02km
Avg 19.5km/h Max 35.5km/h
標高 146m Großheubach

 

 

 

 

 

 

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2012年6月26日 (火)

ドイツ自転車旅行 第4日 Würzburgへ

Gasthof Weißes Roß(€42.00)の朝食。お昼用に、長めのゼンメルにジャムを詰め込みます。

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今日は、9時に出発。Würzburgに向かって走ります。

 

天気もよいし、とても快適です。自転車道も相変わらず美しい。美しい景色と原子力発電所の組み合わせ。

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ドイツは、将来的には原子力発電は全廃するそうです。
Wipfeldでは、フェリーでマイン川を渡るルートとなっています。

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自転車道の標識です。

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手前の橋のようなのがFähreフェリーです(€0.50)。後の豪華客船は、マイン川のクルーズ船です。
途中で、中年夫婦が道を考えている様なので話してみました。ここで、フェリーに乗るのですよと教えたら、
分かっていた様で、別ルートの方が道がいいかどうか判断しているようでした。
そうしたら、明日は、天気が悪くなるかもしれないと言ってたので、そうなら、天気のよい今日のうちに、
沢山走っておかねばなりませんねと話して別れましたが、ならば、頑張ってWürzburgまで行きますか。
本当は、その手前の、ワインの産地の小さな村のRandersackerに泊まろうかと考えていたのですが。

Volkachの前後は、ワイン屋が多く、昨日、もう少し走ればとも思いましたが、それは仕方ないこと。

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美しい葡萄畑の中の自転車道を走っていきます。
Dettelbachの手前のスーパーで、Volvicの特別版のココナッツとライム味の1.5ℓを購入して、水分確保。
天気がよいので、すばらしく見える景色の中で、自転車道が続きます。

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Kitzingenに到着して、今日は50km、順調に走れています。橋のたもとの中心街に来ると、Öffentliche W.C.
公衆トイレがありました。ドイツには、公衆トイレは少ないので、見つけたら利用しましょう。

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有料のところも多いそうですが、ここは無料でした。
昼食は、ゼンメルを橋の上のベンチで食べました。この、Alte Brücke旧橋は、車両通行不可。
自転車と人間がのんびり渡っています。

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橋を渡ると、再び日が差してきました。町が光っていますね。

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午後も順調に走ります。やっぱり、ゼンメルの昼食がいい感じです。沢山食べると走りにくいですからね。
Marktbreitには、昔のクレーンがありました。その後も、マイン川沿いに自転車道が続きます。
天気が良いと、ほんとに景色が美しいですね

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そうこうしているうちに、当初の目的地のRandersackerに着いてしまいました。
急斜面の葡萄畑に囲まれたいいとことですが、まだ、3時前ですし、天気もいいし。
明日が雨なら、観光ができるWürzburgまでいくのが正解でしょうと、先に進むことにしました。
Radwegのガイドブックに出ているホテルもあります。

Würzburgの町に入ってきました。町中にも自転車道があります。
フランクフルトからのICEから見えたFestung Marienbergが見えてきました。

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ガイドブックに出ているホテルの前まで行ってみると、ちょっと喧噪な都会のホテルという感じで今ひとつ。
やはり、大都会に泊まるのはつまらないので、まずは町を見てから、さらに先に進むことにしました。

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これは、有名なAlte Mainbrückeから見た大聖堂です。先程のMarienbergも橋から一望できます。
しかし、Würzburgからさらに先へ進むと北上していきますが、徐々にワインの産地からはずれていきます。
今日は、ワインの産地に泊まりたいので、あまり北上し過ぎてもいけない微妙な選択が必要です。
景色を見ながら、葡萄畑がなくならないか、見ながら泊まるところを探すことになります。
ガイドに一軒出ているのですが、ルートとは川の反対側でフェリーもなさそうなのです。

小さな町に入ったら、看板に、Erlabrunnという町でワイン祭りと書かれていました。次の町です。
ということは、次の町はワインがとれるということですから、そこを目指します。
Erlabrunnに入ると、Weigutワイン醸造所でZimmerfrei空室ありという表示看板が出ていました。
行ってみると、ほんとにワイン醸造所で、ホテルではありません。おばさんに空室はありますかと聞くと、
「ニー」というつれない返事。まあ、サングラスをした外人にびっくりしたのでしょう。

さっき、ホテルの前を通ったので戻ってみると、こちらは、本日休業。
ちょっと、あせってきましたが、町を走っていると、今度は、Hotel Meisnerhofあちらの看板が。
行ってみると、16世紀からの古い屋敷を最近改築したホテルで、すごく雰囲気のいいところでした。
ワインも、自前で作っていて飲ませてくれるごきげんな店で、大当たりです。€51.00

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Herzhaft, fränkische Wurstspezialitäten
サラダとパンとハム、ペースト類だが、とてもおしいしいし、ワインの友には最高

Erlabrunner Weinsteig, Silvaner QbA trocken 0.125ℓ €1.70
やや薄い黄金色。
とてもFruchtig、香りは甘いが味はすっきり辛口。
あまり重くはないが、しっかり。後口に、苦味がほんの少し。これが、しまりになる。
強すぎない酸味がしっかり。全体に、重くないがしっかりしている。
新鮮さしっかりさが共存していてGut。
飲み口にインパクトがあって、苦味が後に引く。

Erlabrunner Weinsteig, Riesling Kabinett trocken 0.125ℓ €1.80
やや濃い黄金色。
よく熟したRieslingの強い香り。Spätlese級。
しかし、味はスパッと辛口。甘ったるい味が何もない。
すっきりしたRieslingの強い酸味が支配している。ほんの少し苦味。
後口は、すっきりしていて、上品な仕上がりで、とてもいい辛口のRiesling。
ホディーは、ドイツワインとしては重口と言える。飲み応えあり。

Erlabrunner Weinsteig, Müller-Thurgau QbA trocken 0.125ℓ €1.60
色は、薄くなくやや濃い黄金色。
Fruchtig、ややカラメル的な焦げた甘味。
ボディーが辛口の為に、やや空虚になったいる。よくあるtrockenのパターン。
要は、辛口の切れがない。ベースとなる果実味もやや足りないQbA。
相応の出来。まあ、辛口になりきれていない。

Erlabrunner Weinsteig, Bacchus Kabinett halbtrocken 0.125ℓ €1.80
これも濃い。
これは、バランスがよい。
やや甘さを残しているが、自然な残り方。
しっかりした丸いボディーを構成している。
酸味は全然(と感じる程)ない。
後口は、貴腐的な、濃縮された甘味の姿(甘い訳ではない)があって、
Bacchusの特徴がでている感じ。
まあ、ドイツワインに一般にイメージするところの味。

 

Kaepa 101.69km
Avg 19.4km/h Max 36.1km/h
標高 167m Erlabrunn

 

 

 

 

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2012年6月25日 (月)

ドイツ自転車旅行 第3日 Schweinfurtへ

朝の天気は、予報に反して晴れています。
そこで、もう一泊するのは止めて、チェックアウトの11時まで市内を散策してから出発することに。
BambergのHotel Molitorの朝食は、通りにテーブルを出して外で食べられます。
料理の種類は、昨日よりもちょっと少ないですが、十分においしい朝食です。
食べていると、目の前を学生が自転車で通り過ぎて行きます。

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Bambergの町には、丘がいくつもあって、教会も沢山建っています。
坂を登ったり下りたりしながら、教会巡りをしましたが、その白眉は、Bamberger Dom大聖堂です。
今年が、丁度1000周年という記念すべき年ですが、片方の塔が工事中だったのは残念。
しかし、後期ロマネスクの建築は見事です。

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皇帝夫妻のお墓の前では、先生が子供達に教えていました。

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大聖堂の丘から下りてくると、Aecht Schlenkerlaがあります。
日本でも知られている、バンベルグのRauchbierの本家ですね。

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Aecht Schlenkerla Rauchbier Märzen €2.50 0.5ℓ
全体にエールに近い軽さ、強いゴマ味、ほんの少し渋味がある。
Rauchは特別に強い訳ではない。少しの酸味。
後口に、焦げ味っぽい苦味がしっとり残るところはRauchbier。
全体に軽やかで飲み易い。エールに近い。

Bambergまで来たのならば、日本では飲めないSpezialのRauchbierがお勧めですね。
今日は、これから走らなくてはならないので、勿体ないですが、味見だけで、残して帰りました。

有名な、橋の上に建っている旧市庁舎。今は晴れています。

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ホテルに戻って、11時に出発、運河沿いに自転車道が続いているのがきれいです。

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今日は、晴れたり、曇ったり。雨も降りかねない危険な天気です。
まあ、とにかく行けるところまで行くことにしましょう。

今朝は、朝食時にお弁当を作らなかったので、どこかで、昼食を取らなくてはと走っていると、
ポツリ、ポツリと雨が降ってきました。どうやら、天気も考えて選ばなくてはと思っても、
通るのはちいさな村ばかりで、食べるチャンスがありません。

Dippach a.M.という村に入ったら、バラバラバラと雨が降ってきました。
ちょうど小さな教会の横に、雨宿りできそうな場所があったので、駆け込みました。
そこには、すでに、4台の自転車が退避していました。

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10分くらい待っていると小降りになってきました。写真を撮ったりしているうちに、雨が止んだので、
自家製のペットボトル再利用のフェンダーを取付けて、リュックサックにレインカバーを被せて再出発です。
次の町にも食べ物なし。その次のEltmannの町に入ると、Aralのガソリンスタンドがありましたが、
食べ物はお菓子だけ。食堂はないかと聞いてみると、この先の左側にあるよとのこと。
行ってみると、町の中心街にGasthof Weißes Kreuzがありました。

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席について、注文すると、アルコールフリーのWeizenが出てきたので写真を撮ろうと思ったら、
カメラがありません。しまった!先程の雨宿りの時に忘れてしまったようです。
20分で戻るからと、荷物はそのまま置いて、再びDippachへ戻ることに。カメラがありますように!
カメラはとにかく、写真が貴重だからねぇー。必死のスピードで戻ってみると、老夫婦が座っていました。
そして、その横にカメラが!あったー!取りに戻ってくると思って待っていましたよと、親切な老夫婦。
ほんとによかった。再び、Gasthofに戻って、元気も出てきて、昼食を取りました。

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Tucher Weizen Alkoholfrei
見た目も味も、濃い目のWeizenそのもの、アルコールフリーとは信じられない

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fränkische Zwiebelbraten von Rind
ちょっとレア気味でおいしい。さすがにでかい。

たっぷり昼食をとってしまったので、どうも、消化にエネルギーを取られているようで、
また、天気もコロコロ変わって、午後は、なかなか走りの調子がでませんが、
自転車道は、マイン川に沿ったり離れたりしながら続いています。

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今日は、どこまで、走れるか。まずは、Schweinfurtを目指して頑張って走りましたが、
着いてみると、今ひとつパッとしない町。何と、26km先のVolkachは、有名なワインの町。
そこまで、頑張るか。時刻は5時を過ぎているし、天気も心配だけれども、とにかく先へ。
次のBergrheinfeldの町に入ったら、雨がポツポツと降ってきました。こりゃ、やばそう。
そこで、歩いていたおじいさんに、この町に泊まるところはあるか聞いたところ、
まっすぐ行って、その先を右に曲がったところの教会の前にGasthofがあるよ、とのこと。

Gasthof Weißes Roßは、なんと、Bett+Bikeのマークも。空室はあるかと聞くと、もちろんという感じで、
自転車をガレージを入れようとすると、これまた、雨がザーと降ってきました。今日も、危機一発。

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シャワーを浴びて、夕食をとる頃には雨も止みましたが、まあ、今日は、この辺でよしとしましょう。
夕食は、一階の食堂で。この店は、肉屋でもあるので、肉料理と、フランケンワインの赤を飲みました。
ワインリストにワインのデータが出ているのは、さすがに地元の店です。

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2008er Volkacher Ratsherr Domina trocken, Weigut Markus Schneider, Volkach
RS 0.9 Säure 4.2 Alc 13.00%  €4.40 0.25ℓ
やや黒い紫で非常に濃い。
香りも地についた重厚な果実とアルコールの強さを感じる。
従来のドイツワインのイメージにはない。
口に含むと、意外にさわやかで軽目、ここはドイツワイン。
しっかりとしたタンニンもあり、中口から後口は重厚に。
飲み口にドイツらしさあるが、色、香り、中後口すべては重厚でしっかり。
酸味や甘味もなく、また、果実味の華やかさもなく、墨のような味にタンニンが乗っている。
独特の世界を持っている。

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Rehschulter mit Schwarzbrotknödel und Gemüse €13.20
ノロ鹿肩肉は、やや柔らかいが、全体にパサついている。
やや塩辛い、いつものドイツの味で、肉はでかい固まり。
骨があったり、皮があったり、食べる部分もむずかしいところも少しある。
クネーデルというがだんごではなく、しっとりした黒パンをもう一度焼いたようなもので味はいい。
でも、肉もパッサリで、クネーデルもパッサリだと、、、、
Domina種の赤ワインは、この料理には、ピカイチに合っている。
これは、さすが、飲み口の軽さなど関係なく、しっかりした中口以降が料理をしっかり受け止めてる。

 

Kaepa 74.67km
Avg 18.4km/h Max 43.9km/h
標高 215m Bergrheinfeld

 

 

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2012年6月24日 (日)

ドイツ自転車旅行 第2日 Bambergへ

KulmbachのHotel Kronprinzの朝食も、ドイツ風にたっぷり。
ソーセージは、ミュンヘンの白ソーセージと、ニュルンベルグの焼きソーセージがあって、
どちらもイメージ通りの味で、Gut! どうも、Häusle以外のニュルンベルグの店だったら、
わざわざオリジナルを求めてニュルンベルグまで出かけなくてもいい感じです。

今日は、まずWeißer Mainを逆上りNeuenmarktの蒸気機関車博物館を訪ね、折り返して、
できればBambergバンベルグまで走りたいと考えています。というのは、明日の天気予報が悪いので、
雨で走れなくなっても一日観光できるところまでたどり着きたいと考えたからです。

Kulmbachから、Weißer Main沿いに走って行くと、緑の中の一本道の自転車道が美しいです。
途中からは、Weißer Mainから離れて、別の支流沿いに走り、さらには、国道脇の自転車道になります。
車の音がうるさいと、ちょっと気分はよくありませんが、車が多い訳ではありませんし、
十分すばらしい自転車道なのですけど、あまりに美しい道を走ってくると、こんなものでもがっかりです。
そうこうしているうちに、Neuenmarktに到着。Dampflokomitive Museum蒸気機関車博物館を訪ねます。

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入場料は、€2.50。大人と言ったのに、子供・団体の切符でした。
構内に入ると、すぐにKleinbahnの小型SLが待機していました。いつ、走り出すのでしょうか。
扇形の機関庫に入ると、何と工事中で、お目当ての01型はいませんでした。
奥に、テンダー(炭水車)を外した蒸気機関車が4両いました。王国鉄道時代からの名機18型もいます。

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動いてはいませんが、間近で見ることができます。
2階には、模型コーナーや、昔の切符売り場などが残されていて、好きな人にはおもしろそう。
駅の方の待避線にも、一両とまっていました。

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転車台の上には、小型のSLとディーゼルがいました。
この博物館は、2013年を目度に、拡張計画が進行中のようで、機関庫もその一環で工事中でした。
現在の3倍くらいの規模になるようなので、完成の暁には、01型も戻ってくるでしょう。
イベントの時は、景色のすばらしい郊外の一般軌道区間での走行もあるらしいので、将来が楽しみです。
入場券が安かったのは、工事中のせいだったかもしれません。

今日は、日曜日なので、商店は閉まっています。水の補給が必要なので、線路の反対側にある
本来の駅に行ってみたのですが、人もいないし、お店もなくて、何も買えません。
ここから、再びKulmbachに戻るのですが、先程の国道脇の道はつまらないので、
Radwanderkarteに載っているMain-Radweg以外の自転車道を走って戻ることにしました。
地図とGPSを頼りに走って行くと、すぐにダートになって、ちょっとした山道に。
これがほんとうに自転車道なのか、という感じですが、GPS上では、合っているので進みます。

しばらくすると、往きに来たところに出てきました。地図とGPSでバッチリ、裏ルート成功です。
結果的に、かなりのダートでも大丈夫だったので、これも今後の安心材料です。
再び、美しい一本道を走っていると、今度は前方にKulmbachのお城が見えてきました。

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この辺の自転車道を走っている人は、ツーリングをしている人たちです。
結構、頻繁にすれ違いました。ほんとに、自転車旅行が盛んなことが実感できます。
今日は、Kulmbachの町は、中心街を通らずに、Weißer Main川の右岸に沿った自転車道を通り抜けたので、
工場地帯を走らず快適でした。ただ、路面は、ダートが多かったですが。

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今日は日曜日なので、買物は、駅かガソリンスタンドでしかできません。右岸を走ってきたので、
町からははずれてしまい、だんだん水が少なくなってきて、心細くなってきます。
途中は、国道ではなくて、鉄道沿いの自転車道の区間が多く、景色もよくて快適ですが、
ガソリンスタンドはありません。Bambergはまだまだ先です。

途中にベンチがあったので、朝食時に作っておいたゼンメルという丸形のパンにジャムをたっぷり詰め込んだ
お弁当を食べることにしました。すると、母子二人連れがやってきて、休憩していきました。
MainrothからBurgkunstadtまで、5km程走るそうです。近ーい!
こっちは、Kulmbachから来て、Bambergまで行くと言ったら、びっくりしていました。

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さて、水がなくなってしまったのですが、次の町、Burgkunstadtに入ったら、なんとマクドナルドが。
そして、その隣りにAgipのガソリンスタンドがありました。
ここで、さくらんぼの味付きのVolvic1.5ℓを買えて一安心。
一路、Bambergを目指します。といっても、まだ、50km以上あります。(実は60km)

雄大な景色。丘の上には修道院が見えます。しかし、ひたすら走ります。
自転車道の所々には、詳しい地図が見られる自転車用の案内板があります。

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朝はよかった天気も、だんだん雲が出てきて、時々、ポツポツ。
濡れる程ではありませんが、危ない感じです。とにかくBambergを目指しますが、
100km以上走ってきて、まだ10kmあるので、ちょっと計算違いのようです。
Bambergの郊外は、普通の都会ですが、旧市街に入ってくると、ぐっと、歴史的な雰囲気に。
ここは、第二次世界大戦で爆撃を受けていないので、昔のまま残っているのですね。

まずは、インフォメーションへ。しかし、今日は日曜日なので、やっぱりお休み。
有名な橋の上に建っている旧市庁舎のそばを走っていると、食堂の前に、部屋ありますとの看板が。
さっそく聞いてみると、今日は満室とのこと。近くにホテルはないですか、と聞いてみると、
すこし行った先に、Molitorというホテルがあることを教えてくれました。

町の地図Stadtplanをもらって、訪ねてみると、ちいさな入口のホテルがありました。
何人かの人が待っていましたが、とにかく空室はあるということなので、待っていました。
やっと、順番になって、部屋のキーをもらって、自転車は、地下室のケラーにしまってくれるとのことで、
行ってみると、すでに自転車で満車に近い状態。おお、すごい!
ケラーに入れた途端に、雨がザーッと降ってきました。ぎりぎりセーフでした。
朝食付きで、€60.00ですが、なんと、1410年に出来た建物だそうです。

夕食は、ホテルの人に、Rauchbierが飲みたいと聞いたら、Stephansbergの丘の上にあるSpezial Kellerを
勧めてくれました。距離は近いのですが、登りは、雨のなか、ちょっと大変です。

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やっと到着すると、そこからの景色は、絶景です。

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Spezial Rauchbier 1536
薫製の香り高く、さわやかさもある。重くはない。
味は、甘味、苦味、ほんの少しの渋味、胡麻の味等が絡み合って非常にニュアンスに富む。
後味にも、薫製の味がほんのり残る。
Rauchを強調しないが、しっかりとある、いい出来。
後口は、少ししょっぱい醤油のような味かな。

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Hirschgulasch
鹿肉のグーラーシュ(シチュー)。大きな肉がたっぷり。グリーンピース大のすこしすっぱい実のジャム。
でっかいジャガイモのクネーデル(だんご)。赤キャベツのザウアークラウト。
こりゃすごい。鹿肉は柔らかく、味深く、Gulaschも変な味が濃いこともなく、しっかりと味付け。
クネーデルは粘りっこく、クラウトの芯はしっかり。こりゃ、ドイツ料理として一品だねー。

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Spezial Weissbier mit feiner Hefe
色はカッパー。Weizenとしては、Dunkel。RauchのHefeweizen。
もちろん、薫製香は、Rauchbierよりは弱いが、ジーンとしっかりついている。
飲み口には、Weizenの爽やかな柑橘系の香り。
味わいは、酸味が効いて、ボディーも軽いが、中口以降は、しっかりしていて、
後口には、Rauchが残って、しみじみとしている。
これまた、味わい深ーいWeizenで出色。

食後は、丘の上から下りてきて、旧市街を散策しました。
Bambergの町は、どこも古いので、ドイツのベネツィアと言われているのがよくわかります。
単に、水があるからというだけではなく、古さに満たされているところが所以でしょうか。
車は走っていますけど。

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町中のホテルの店頭にこんなオブジェがありました。
自転車旅行者、大歓迎っていうことですね。

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Kaepa 113.44km
Avg 18.4km/h Max 43.9km/h
標高 231m Bamberg

 

 

 

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