HochheimのHotel Weingut Duchmannの朝食。
朝食前には、雷が鳴って雨がザーザー。今日は走れないかなという朝。
しかし、ここまで順調に走ってきたので、あせりはありません。
朝食が終わると、雨も止んで、だんだん晴れてきました。
路面が乾いたら出発しましょう。
10時に出発。まずは、Main-Radegの終点のMainzを目指します。
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雨の上がったHochheimの町。
Mainzまでのルートはダートが多く、ところどころぬかるみになっていますが、
かなりの部分は乾いているので、走行には問題はなさそうです。
途中、Umleitungまわり道の標識が出ていました。
まわり道になると、黄色い標識がずっと出続けるので、迷うことなく進むことができます。
そして、いつの間にか、ライン川に出てきました。遠くに、MainzのDom大聖堂が見えます。
こちらも、半分工事中でがっかり。
ライン川に架かる橋を渡って、左岸のMainzの町へ到着。Main-Radwegを完走しました。
天気にも恵まれて、当初の目的はクリアできました。
でも、まだ、日程の余裕がありますので、どこに行きましょうか。
折角、ライン川に出たので、ラインガウのワイン産地を巡って、ライン下りの古城巡りをしましょう。
今日は、ラインガウの名産地で、ライン下りの起点でもあるRüdesheimへ向かいます。
Rhein-Radwegは、左岸、つまり、Mainz側なので、そのまま、町中の歩道の一部の自転車道を通って、
西に向かいます。Mainzも比較的大きな都市なので、しばらくは、町中の走行です。
しかし、ワインの名産地のラインガウは、右岸(北岸)ですから、ライン川を渡らなくてはなりません。
ライン川は大河ですから、マイン川にように、沢山橋が架かっている訳ではありませんので、
Fähreフェリーで渡らなければなりません。地図に出ているフェリー乗り場を目指します。
予定のBudenheimに行ったら、土日だけの運行とのこと。しようがありません、次のフェリーを目指します。
Heidenfahrtには、フェリーの姿もありません。近所の人に聞くと、Bingenまで行かなくてはないそうです。
Bingenは、Rüdesheimの対岸で、ラインガウもおしまいですから、完全に行き過ぎです。
Mainzで左岸に渡ったのは失敗だったかもしれません。
とにかく進んで行くと、堤防が見えてきました。
マイン川には堤防はありませんでしたが、ライン川には堤防があるようです。
地図には、その先に、またフェリーが出ています。駄目もとで行ってみましょう。
Ingelheimの町に入ると、車が多くなってきました。フェリーの看板もあります。
Bingenまで行かなくてもフェリーはありました。すこし行き過ぎ感はありましたが、まあ、いいでしょう。
フェリー(€2.30)は、川に沈んでいる中州を避けながら航行して、Oestrich-Winkelに着きました。
右岸の川沿いの自転車道は、Bikelineの地図では、ダートの筈ですが、舗装されていました。
一旦、Oestrich-Winkelからは、ライン川を逆上って、Hattenheimに向かいます。
途中、昔のクレーンがありました。
お昼の時間になってきましたが、今日は、ゼンメルジャムを作っていませんので、どこかで食事です。
せっかくここまできたので、Hattenheimからヒルクライムをして、
Kloster Eberbachエバーバッハ修道院まで、がんばりましょう。ドイツワインの聖地ですからね。
Kiedrichから向かえば、坂は楽だったかもしれませんが、遠回りになるので、直登しました。
ヒルクライムしている時から、空が暗くなってきていましたが、
昼食を取っていると、雷が鳴って雨がザーザー降ってきました。
しばらく、ここで雨宿りです。自転車は木の下に置いておきました。
2010er Kloster Eberbach Riesling feinherb Hessische Weingüter 0.2ℓ €4.30
最初の一口には、ビンの残り方の問題か、やや熟成し過ぎた味と香りがしたが、
二口目からはなくなって、華やかさを持ちながら酸が十分強い、
しっかりしたボディーを保ったスケールの大きいワイン。
辛口に振っていないので、華やかさと酸味のバランスで
ドイツワインの一つのスタイルとして確立させている。
Pfifferling Nudeln €15.80
アンズタケのヌードル。
クリームソースにからまったきのこが、プリッとしていて、歯ごたえがあっておいしい。
トルテッリもいい、昼食には抜群の味。
かなりの雨でしたが、3時過ぎには雨も止みました。自転車は、少し拭く程度の濡れで済みました。
修道院の直ぐ下には、Steinbergerの畑があります。まわりが壁に囲まれている特別な畑です。
修道院から移った新しい醸造所らしき建物も出来ていて、週末なら見学もできそうです。
天気は晴れてきました。先程の、嵐が嘘のようです。
畑の中を進むと、右手にSchloß Vollradsが、Schloß Johannisbergerが、次々と現れます。
国立ワイン大学があるGeisenheimは新しい町だったので通過して、Rüdesheimで泊まることにしましょう。
ぐるりと旧市街を一周して、Marktplatz市場広場のそばの、WeinhausにZimmerfreiの看板があったので
空室を聞いてみると、何と観光地にもかかわらず、€40.00とのこと。但し、テレビとドライヤーはなし。
夕食は、有名なDrosselgasseという飲み屋街に観光客気分で出かけました。
どの店もドイツ歌謡のバンドの生演奏でうるさいのですが、看板にSpargel白アスパラが出ていた
Drosselhofで食べました。実は白アスパラのシーズンは終了しているので、ドイツ産はない筈。
外国産か、売れ残りなのか、、、
2011er Rüdesheimer Bischofsberg Riesling QbA trocken Herbert Philipp 0.25ℓ €5.00
レーマーグラスに入っている昔のスタイル。観光客向け?
やや薄い黄金色。
香りが分かりにくい。
ボディーはやや軽目、酸味も強くない。
華やかでもないし、ハーブの要素もない。
昔のtrockenの典型。やや粉っぽい味は、なつかしいとも言える(皮肉)。
Spargel mit Rumpsteak und Kartoffeln €22.50
細いし、色も悪いが、でも、やっぱりSpargel。
Rumpは、揚げているくらいに火が通っている。
2011er Rheingauer Spätburgunder trocken Fritz Allendorf 0.25ℓ €5.00
色は、レーマーグラスだと分かりにくいが、濃くはない。
trockenといっても、ねっとりした、酸味の弱いボディーで、
微妙な甘味とフルーティーさは正にこれまでのドイツの赤。
さすがに、ワインの産地といっても、観光客向けのお店だと、こんな感じになってしまいますね。
でも、伝統的なドイツワインも残っているのが確認できたことは意味があります。
町をぶらぶら歩きながら宿に戻ってくると、目の前のMarktplatzにWeinstandワインスタンドが出ています。
こちらも観光客向けだろうと思いましたが、ワインリストを見てみると、成分表示まである本格派。
これは、試してみるしかありません。
2007er Rüdesheimer Bischofsberg Riesling Kabinett feinherb Weingut Johannes Prasser 0.1ℓ €1.30
11.5% vol 11.9g/l RZ 8.3g/l WS RZ:残糖 WS:酸
やや薄い黄金色。
香りはほんのり。
味はしっかりしたボディーに、酸味が支配していながら、果実の緑の要素(ハーブ)が広がっていく。
非常にわずかだが、貴腐的な甘味、苦味も酸の中に感じられ、奥行きは深い。
後口は、Rieslingの酸味がピシッと力強く締めくくる。
2007年なのに、年をとった弱さはまったくなく、酸は若々しい。
2009er Rüdesheimer Berg Rottland Ehrenfelser Spätlese trocken Weingut Johannes Prasser 0.1ℓ €1.80
12.5% vol 0.9g/l Z 5.3 g/l WS
Ehrenfelserは、RieslingとSilvanerをガイゼンハイムで掛け合せた新種。
薄くない黄金色。
とてもFruchtigな香り、酸味と華やか香り。
しょっぱい味がするのは、Spätlese trocken。
華やかさと、ほんの少しの甘味もあるが、中口からは厚みのあるボディーが支配。
Rieslingの様な切れる酸味はない。
Spätleseなのだから、この厚みは当然だが、厚いボディーが強過ぎない酸味の中にある。
2003er Johannisberger Vogelsang Riesling Auslese Weingut Johannes Prasser 0.1ℓ €1.2.50
11.0% vol 48.7 g/l RZ 6.6 g/l WS
ほんの少し赤味が感じられる黄金色。Ausleseとしては濃くはない。
エレガントなちょっと粉っぽい甘いRieslingのふくよかな香り。
フルにまっすぐに甘口のRiesling。
あんずの様な酸味を伴なった甘味。
貴腐香味はないが、赤黄色と味が合っている王道の味。
すごいところは、後口は酸味によって支配されていること。
こんな、力強く切れるAusleseがあったか。
そして、その酸味には、苦味を伴ったハーブの味がじっくりと残っている。
1993er Rüdesheimer Bischfsberg Ehrenfelser Trockenbeerenauslese Weingut Johannes Prasser 0.05ℓ €7.00
13.5% vol 12.6 g/l RZ 8.9g/l WS
赤味を帯びた黄金色、あんず色。
あんずの香り、ふくよかな酸味。
こりゃすごいTrockenbeerenauslese。
歯が溶けてしまいそうな甘味と共に、深い酸味がジーンと残る。
あんずの味の中に、トロリとした重厚な甘味とFruchtigな果実味が共に現れ姿がくずれない。
口に含めば、どこまでも深く染み入る。
苦味もあるし、酸味もあるし、渋味もあるが、甘味がそれらに覆いかぶさって、次の次元へ連れて行く。
後口は、苦味も奥深く残り、強烈な甘味と酸味が脳天を突き抜けていく。
いやはや、Rüdesheimの夜は、すばらしいワインでの締めくくりとなりました。
Kaepa 59.82km
Avg 16.0km/h Max 43.7km/h
標高 90m Rüdesheim
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